東日本大震災や東京電力福島第1原発事故の影響で、福島県大熊町から柏崎、長岡の両市に身を寄せている避難者17人が6日、中越地震(04年)で被災した長岡市川口地区を訪れ、同地震のメモリアル施設「川口きずな館」で地元住民と交流した。
大熊町の避難者有志でつくる「あつまっかおおくま」と、川口地区住民が昨年12月末に柏崎市で合同忘年会をしたのが縁で、交流をさらに深めようと開いた。
川口地区住民は被災体験を説明。特に被害が大きかった和南津(わなづ)集落の米山文男さん(74)は自宅が全壊し、2年間仮設住宅で暮らしたことを話した。「地震で崩壊した田んぼでそばを作って、今は地域活性化に取り組んでいる。皆さんにも良い春が早く来るよう願っている。交流を大いに進めたい」と述べた。
テレビモニターを使って能登半島地震(07年)で被災した石川県穴水町の商店街役員と中継による交流もした。会場では、大震災で被災した宮城県石巻市大指地区の生ワカメの販売もあった。
参加者は川口地区のそば粉や野菜を使ったそばやピザも堪能した。大熊町の愛場誠さん(63)は「川口の人は明るくて、こちらも元気になる。今後はイベントに参加するだけでなく、自分たちも何かしたい」と意欲を示していた。
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