全国で初めて、食と花を一体的に学ぶことができる「新潟市食育・花育センター」が同市中央区の鳥屋野潟南部に15日、開館する。同市が進める仮称・食と花のにいがた交流センター基本計画の中核施設として先行オープンする。15、16日は秋野菜の収穫体験や地産地消フェア、ミニコンサートなどの記念イベントが行われる。
食育・花育センターは敷地約2・2ヘクタールで、鉄筋2階建て本館と木造農舎、屋外圃場(ほじょう)などで構成。本館吹き抜けの高さ15・2メートルのアトリウムはシンボル的な場所で、四季の花が楽しめるほか、ミニコンサートなどのイベントも開催できる。
食育関係では市内最大級の調理実習室や最大120人が利用できる講座室があり、季節の料理や米粉料理教室の開催などで市民の食の向上をバックアップする。ゲーム感覚で料理体験、食事のバランスチェックができるコーナーもあり、楽しみながら食を学ぶことができる。
花育関係は3人の相談員が常駐する花の相談・図書コーナーがあり、園芸植物や野菜作りなどの相談に応じる。屋外圃場には季節の花が見られる花壇のほか、数多くの種類の植物が名札を付けて植えられ、相談者は専門家が育てた実物をみながら質問のキャッチボールができる。
食育・花育センターを含む食と花のにいがた交流センターは全体の敷地が約7・4ヘクタール。今後、こども創造センターと動物ふれあいファーム(いずれも仮称)が平成25年春に相次いで開業する計画だ。さらに、民間活力を生かし、26年度中に地場産食材を活用したレストラン街や花の展示館、野菜・花の直売所などの整備を目指す。
同市農村・都市交流施設整備課の渡辺稔課長は「食育・花育センターで食を選ぶ力を養い、花を通じて心の健康作りを進めてほしい。同時に生産者と消費者をつなぐ拠点施設にしたい」と話している。