◇旬のカキ、まろやかに 具だくさん、冬の主菜に
一段と寒さが厳しくなるこの時期、滋養があり体が温まるスープは、食欲が落ちた時や、受験生の夜食にも重宝する。和洋3種類の具だくさんスープを、「ハインツ日本」(東京都台東区)のマーケティング部シェフチームリーダー、横田好充さんに聞いた。
「ちょっと小腹がすいた時、体が冷えている時に、温かいスープを飲むと心も体もほっと休まります。市販のホワイトソースを使うと、クリームチャウダーも簡単にできます」と横田さん。まろやかな味の「カキのクリームチャウダー」、酸味と辛さが食欲を増す「トマトスープ」、ショウガで体が温まる「和風スープ」を紹介してくれた。
クリームチャウダーにはアサリを使うことが多いが、旬のカキを入れるとボリュームとうまみが一層増す。カキのプリプリした食感を残すのがポイントで、最初にカキにさっと火を通し、取り出してから最後に再び加える。
ホワイトソースはバター、小麦粉、牛乳で手作りしてもいいが、市販のものでも十分。缶入りのソースはシンプルな味付けなので、野菜や肉、魚介類の素材の味を生かしていく。シチューはもちろん、パスタやグラタン、魚のムニエルのソースとしても用途が広い。
「鶏肉のトマトスープ」は、受験生の夜食にお薦め。野菜がたっぷり入っており、辛みが体を温め、眠気も吹き飛ばしてくれる。鶏肉の代わりに、ホタテや冷凍のシーフードミックスを利用してもいい。また白ワインを入れる時は、十分に沸騰させるか、別鍋で煮きったものを加えると、うまみが増す。さらに味のコクや深みを出したい時は、隠し味として砂糖などの甘みを少し加える。
「和風スープ」は、白みそのほっこりした味がカブ、レンコンなどの根菜類によく合う。旬のブリに塩をふり事前に焼いてからスープに入れることで、生臭さが消えて上品な味に仕上がる。風邪をひいた時や、脂っこいものは苦手という高齢者にも喜ばれるスープだ。
横田さんは「ひと鍋で簡単にできるスープは、作り置きしておけば何かと便利です。寒い冬のメーン料理としても、ぜひ作ってみてください」と勧める。
★カキのクリームチャウダー
《主な材料》(4人分)
▽ホワイトソース 1缶
▽牛乳 600CC
▽カキむき身 300グラム
▽白菜 6枚
▽タマネギ 1個
▽ニンジン 1/3本
▽バター 20グラム
▽白ワイン 50CC
▽小麦粉 適宜
▽三つ葉 適宜
《作り方》
<1>白菜は3センチ程度のざく切り、タマネギはくし切り、ニンジンは乱切りにする。
<2>カキは少量の小麦粉を振り、軽くもんで水洗いし水気を切り、塩コショウで下味を付け、白ワインで蒸し煮にする。
<3>カキを取り、残り汁の中にバターを入れニンジン、タマネギを加える。
<4>白菜を加えしんなりしたら、ホワイトソース、牛乳を加え弱火で煮る。
<5>塩、コショウで味を調え、カキを加えてひと煮立ちさせる。器に盛り、三つ葉を飾る。
(1人前323キロカロリー、塩分2グラム)
★鶏肉のピリ辛トマトスープ
《主な材料》(4人分)
▽鶏もも肉 200グラム
▽タマネギ 1/2個
▽ジャガイモ 1個
▽ニンジン 1/4本
▽芽キャベツ 4個
▽ホールトマト 1缶
▽ニンニク 1片
▽オリーブオイル 大さじ2
▽輪切り唐辛子 少々
▽白ワイン 50CC
▽水 300CC
《作り方》
<1>鶏肉、野菜は食べやすい大きさに切る。
<2>オリーブオイル、みじん切りのニンニク、唐辛子を中火で炒め、下味を付けた鶏肉を加え軽く炒める。芽キャベツ以外の野菜を入れ、しっかり炒める。
<3>白ワインを入れ沸騰させた後、ホールトマトを加え加熱。
<4>水と芽キャベツを入れ15分煮込み塩、コショウで味を調える。
(1人前261キロカロリー、塩分1グラム)
★和風スープ
《主な材料》(2人分)
白だし(市販品・濃縮) 40CC
▽西京みそ 大さじ2
▽ブリの切り身 1切れ
▽カブ 2個
▽レンコン 50グラム
▽京ニンジン 1/5本
▽ショウガ 少々
▽三つ葉 適宜
▽水 400CC
《作り方》
<1>ブリは軽く塩を振り、焼き上げておく。
<2>ショウガは細切りに。レンコン、ニンジンは皮をむいて5ミリ程度に切る。カブは皮をむいて8等分に切る。
<3>白だしと水を加えた鍋に、(2)を加え火にかけ15分ほど煮込む。
<4>西京みそを加え、溶けたところで、(1)を加え軽く温める。
<5>器に盛り、三つ葉を飾る。
(1人前191キロカロリー、塩分3.2グラム)
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