笠井です。
少し前のことだが、NPO活動の中で、障がいの子を持つお母さん二人とお話しする機会が続けてあった。
いずれも数年前に離婚していて、ご自分一人で1人以上のお子さんを育てている。
しかも、別れた夫から経済的支援は一切なく、さらに現在たまたまお二人とも失職中とのことだった。リストラに遭ってしまったらしい。
普通に考えれば、とても心配な状況なのだが、ご本人たちは実にあっけらかんとしたもので、
「今までも何とかなってきましたから、きっとこれからも大丈夫でしょ」と、あっさりと言ってのけた。
普通なら不安に陥ってしまう状況なのに、拍子ぬけするほどに彼女たちは明るかった。
女性は強いなぁ。これが女性の逞しさというものか!?
私の場合、普段は強がっていますが、逆境に直面した時は物が食べれないほど落ち込んでしまいます。
しかし、普段強がっているのが禍して、誰も心配してくれない。
周囲からは「どうせ大丈夫だろ!?」とか「結局、お前なら何とかするんだろ!?」とかと言われ、それがプレッシャーとなって、さらに苦しみを感じてしまう。
身から出た錆だ。
実は、つい最近、ちょっとした出来事があったのですが、気が滅入って物が食べれなくなってしまい、あっという間に数キロ痩せてしまった。
そうなってみて、改めて彼女たちのことが頭に浮かんだ。
彼女たちは強いなぁ。
女性の逞しさがうらやましいなぁ。
私もこれくらいのことで悩んでいてはいけない。
彼女たちのように泰然自若としていなければならないなぁ。
と思う一方で、
彼女たちも内心は、悩み、苦しんでいることだろう。
その悩みはいったい誰が聞いてあげることができるのだろうか?
離婚していて、子どもに障がいがあって、経済的な支援もなく、さらに失職中、、、このような状況を経験したことのある人はそう多くはないだろうから、おそらく彼女たちも相談したくても相談できない、誰に相談してよいのか分からない、といったところが本当のところなのではないだろうか!?
コメント (2)
そうですよね。
同感です…結局は男は女性にはかないませんね(笑)。
投稿者: ムササビ | 2009年07月24日 17:40
日時: 2009年07月24日 17:40
障がいをもった同じ親の立場から言わせてください。
お二人は強い精神をお持ちなのだと思います。
自分の子どもに障がいがあると告知された時から日々、暮していく中で女性は、母親として強くなります。
知らず知らずのうちに、強くなってしまいます。そうでなければ子ども達(障がいのある子や兄妹)を守っていけないからです。
親の私達が障がいを受容できずにいた時のように子どもも小さな胸を痛めていました。
それを母親に感じさないよう頑張っているんです。
大変だね、とか可哀そうなんて同情はいらない。
みんなと同じに普通に接してくれれば、それでいい。けれど心ない言葉に打ちのめされる。常に気持ちを張り詰めておかなければ、プツンと糸が切れてしまいそうなほど心がからっぽなのです。(皆さん、どうかはわかりませんが私はそうでした。)
障がいのある子をもちながらも、現在の生活を選ばれたお二人ですもの・・・これまでも何度となく壁にぶつかり、乗り越えてこられてきたわけです。
肝っ玉が大きいというか、障がいの子どもの母親は腹がすわっているんです。
相談というより、気持ちの共有だと思います。
障がいがある、なし関係なく、
お母さんが元気じゃないと家の中がうまくまわらないのですよね。
投稿者: せき | 2009年07月25日 03:25
日時: 2009年07月25日 03:25