笠井です。
東京は神田で開催された地域安全MAP作り講習会に参加して参りました。
講師は、第一人者の立正大学・小宮教授。
文科省の調査によれば、全国の小学校の9割ですでにMAPつくりを行っている。
しかし、中身を見ると、ほとんど間違っている。
正しい安全MAPは全体の3割程度。
まずは小宮教授のお話を聴講。
「安全」を考えた時、何がもっとも大切なのか?…それは「予測」することである。
いま各地の学校で盛んに行われている安全MAP作りは、「予測」につながっているでしょうか?
つながっている言うより、むしろ予測することをきらめているかのような内容だ。
「不審者に気をつけなさい」と声を掛けている地域の防犯パトロール、、、これも「予測」につながっているだろうか!?
不審者が黙っていてもそれとわかるようでなければ「予測」とは言えない。
基準とは?
そもそも「不審者ってどんな人」と子ども達に訊けば、だいたい同じような答えが返ってくる…「マスク」「サングラス」「黒い帽子」と。
それらはまさに不審者の三種の神器、誰でもそれらを身につければすぐに不審者になってしまうというもの。
本当の不審者は、決して不審者の三種の神器を身につけはしない。
マスクやサングラスや黒い帽子を身につけている人が不審者…それは違うだろ!?と指摘をする。
そして、子ども達がたどり着いた答えは「不審者は知らない人」ということ。
知らない人は信用するな!地域の大人たちも、知らない人は信用するな!
ということ。
こんな馬鹿げたことを教えているのが、残念ながら、現在の教育現場なんです。
大問題です。
そんなことではダメだ。
だから、私達は「人」には一切注目しない。何に注目するのか・・・それは「場所」です。
犯罪者は、目的が達成できて、しかも捕まらなさそうな「場所」を選んで犯罪行為を行う。
だから「場所」に注目することが重要なのだ。
犯罪の認知件数、すなわち被害者からの被害届の数は全体の7割。
そして、その3割の犯罪において、犯人が捕まっている。
しかし、実際には認知件数には載ってこない犯罪がある。
たとえば、欧米では、毎年何十万人規模でアンケートを実施している。
すると、被害届を出していないケースが山ほど存在することが分かる。
それを、一般に「暗数」と言う。
暗数の中には、被害に遭った人が被害に遭ったことを認識していないケースのたくさんある。」
そして、これらの犯罪に共通して言えることが「犯罪は場所を選ぶ」ということなのである。
犯罪者が選びそうな「場所」を、私たちが認識し、そこから犯罪機会をなくしていくことを考えれば良いのだ。
さあ、講義を聴いた後は、参加者がいくつかのグループに分かれて東京の町へ。
町歩きをしながら、危険箇所をチェックしていく。
この続きは後日の投稿で。