住民安全ネットワークジャパン事務局長の笠井です。
先日実施しました「緊急電話連絡網に関するアンケート」の結果を踏まえて、少しお話しをさせていただきます。
「そもそも緊急電話連絡網は存在しない」と回答いただいた方に、少し詳しいところをお尋ねしましたところ、
・新学期早々だったので、電話連絡網が出来上がっていなかった。
・普段使っている電話連絡網はあるが、緊急のものはない。
・個人情報保護の観点から電話連絡網は廃止になった。
といった回答をいただきました。
この回答の二番目「普段使っている電話連絡網はあるが、緊急のものはない」と三番目「個人情報保護の観点から電話連絡網は廃止になった」について、まとめてお話しします。
現状の電話連絡網は、緊急時に活用するつもりがない。
緊急性のない一般連絡であれば、児童にプリントを渡すという昔ながらの方法で十分であって、電話連絡網を使う必要は特段ない。
であれば、電話連絡網なんて廃止してしまったほうが良い。
なぜなら、保護者達が「個人情報保護」にやかましいから。
私の勝手な想像ですが、おそらく小学校側はこんなふうに考えているのではないでしょうか!?
皆さん、電話連絡網ってどんな時に活用すべきだと思いますか?
何のために電話連絡網ってあるのでしょうか?
普段の連絡であれば、何を使って連絡しようが、そんなものはどうでも良いことだと思いませんか。
プリントでも、Faxでも、電話でも、、、何でも好きな物を使って勝手にどうぞ。
連絡が少しくらい遅れようが、どうってことないのですから、騒ぐ必要は何もありません。
もしも「私には伝わらなかった」「プリント見るのが遅れた」なんて文句を言う親がいたとしたら、それは学校が悪いのではなく、親のほうが悪いのです。
それでなくとも忙しい学校の先生達を、自分の怠慢を棚に上げて対応させようなどとは以ての外です。
そんな親には、「モンスターペアレンツ」のレッテルを決してはがれないように瞬間接着剤ででも使って顔に貼って放置しておけばよいでしょう。
普段の連絡に電話連絡網なんて使う必要はない!!
普段の連絡なんて、どうでもいい!!
重要なのは緊急時なんだ!!
災害や事件など不測の緊急事態が発生した際に、周りの大人たちが迅速に情報を共有し、それによって速やかに協力連携しながら、大事な子ども達の命を守る。
それが連絡網の役割。
よろしいでしょうか?皆さん、そもそも「緊急連絡網」…つまり、緊急の時だけ使う連絡網なんてものはできない、有り得ないのです。
緊急時は誰もが冷静でいられないもの。
そんな時に、普段使わない緊急時だけの連絡網をいったいどこの誰が使いこなせるでしょうか!?
緊急連絡網とは、普段使いの連絡網以外の何者でもないのです。
緊急時に連絡網を機能させるために「普段使い」して訓練していると考えたほうが良いのではないでしょうか?
普段使っている電話連絡網が緊急時に使われないものだとしたら、それは連絡網の要件を満たしていません。
現行の普段の電話連絡網を緊急時にも使う方向に、運用方法をすぐに改めるべきです。
そうなれば、電話連絡網は緊急時に子ども達の命を守る連絡網へと変身するのですから、そうなっても、まだ個人情報云々言って連絡網廃止の議論がなされるようなら、
子ども達の命より個人情報保護のほうが大事っていうことですから、そんな議論は問題外ですよね!?
子ども達の命より大切なものなんて何もない!!
命に比べたら個人情報なんて…バカバカしい。
(ちなみに、これは自主防災の際にもよく問題になることです。自主防災会を立ち上げようと、町内のご老人家庭に名簿提出を求めると、「個人情報が大事だから名簿提出はできない」ということになるのです。この件についてはまた別の機会にお話しさせていただきます)
子ども達の命を守るのは学校の責任ではなく、私たち保護者の責任なのですから、
保護者側が、普段の連絡網が緊急時に使われなくとも何とも思わなかったり、個人情報保護のために連絡網を廃止すると言われて「はい、そうですか」…何の疑問も持たずに言われたままになっているようではいけませんね。
本日のブログでは、緊急連絡網の意味と役割について、少しお話をさせていただきました。
次回は、電話連絡網が緊急時使用に耐え得るのか!?ということを、「学校側の負担」という視点も交えて、アンケート結果を踏まえながら少しお話しさせていただこうと考えています。