skymaxです。
2月も中旬になりました。少しずつ日が長くなってきましたね。
長岡付近の2月上旬の日没は17時過ぎですが、2月下旬には17時半頃になります。
晴れた日では、日没から約30分間は明るいことを考えると、冬至の頃に比べてずいぶん日が長くなった実感がわいてきます。
今年は暖冬のためか、いつもより晴れることが多いようですから尚更です。
夕方、まず目にとまるのが宵の明星の金星です。
今は明るいので、目の良い人ならば昼間でも肉眼で見ることが出来ます。
青空の中に見える姿は高い空を飛ぶ飛行機にも似ています。明るさは青空と同じ位で色が白いだけに見えるのです。
金星が宵の空に明るく輝いている明るさは昼間の青空の明るさでもあるのです。金星は厚い大気に覆われてあるために、地上からはどんなに大きな望遠鏡でも、模様らしいものはほとんどわかりません。
逆に言えば、小さな望遠鏡でも大きな望遠鏡と遜色なく、それなりに楽しめるということでもあります。
金星は地球の内側を回る惑星なので、月のような満ち欠けが観察出来ます。
探すのも容易で、夜更かしの心配もなく夕方にできる楽しい観察になるでしょう。
2月の星空のもうひとつの主役は土星です。
今年の土星はしし座の足元にあり、夜半前には東の空に姿を現します。
今年の土星は地球から見ると輪の真横から土星を眺める位置関係にあたります。これは15年に一度の珍しい現象です。
土星は木星や火星に比べると変化の少ない惑星ですが、輪の傾きは毎年少しずつ変わります。
今年のように輪を真横から見る年は衛星を観察する絶好の機会でもあります。
小さな望遠鏡でも土星の輪は簡単に見ることが出来ます。
しし座の後ろ足付近で落ち着いた光で輝いているのが土星です。レンズの直径が60ミリ程度の小さな望遠鏡でも、20倍程度の低倍率で輪の存在は十分にわかります。
2月24日から25日には土星とルーリン彗星が並んで見えます。ルーリン彗星はそれほど明るい彗星ではありませんが、土星が良い目印になることでしょう。
『月刊星ナビ3月号』より