市議の主催する市政勉強会に参加しました。
今回の講師は、新潟県中途失聴・難聴者協会の会長・鵜頭(うのず)さんと木間(このま)さん。
自らの体験談、現在感じている課題などを発表していただきました。
お話の内容をかいつまんで言いますと、以下の通りです。
それまで何ともなく過ごしていたのに、ある時から突然に聴覚に異常が出て、その時からずーっと聴覚異常と向き合い暮らす日々は、私たちが思っている以上に辛いものであるようです。
水の中に潜ったような違和感を耳に感じた「風邪かな!?」と思う程度の症状が最初だった。
その時すぐに病院で治療していたら良かったのに、仕事が忙しく1ケ月以上放置してしまったことがいけなかったらしい。
「外耳」「中耳」「内耳」の内、内耳の病気であることは間違いないが、原因ははっきりしていない。
細菌が入ったのか!?ストレスによるものなのか!?
耳鳴りは四六時中だ。頭の中で絶え間なく続く蝉しぐれが鳴っているようだと言う。
そして、時折襲う目まい。
低音が聴こえないから、クーラーなどの電器製品を消し忘れる。
蚊が耳の周りをブンブン飛び回ってもまったく気がつかない。
人と話した時、何度も聴き返すと嫌な顔をされるので、それが恐くて、つい聴こえているふりをすると、今度はそれが原因で誤解されるようになり、人間関係がギクシャクしてくる。
話の内容より、聞き取ることに注力していると、グッタリ。
外出した先で、知り合いから声を掛けられても聴こえない。それを相手は「無視された」と受け取り、誤解する。
自分の障がいを理解してもらえないことの疎外感。
そんな中、「要訳筆記」に出会った。
あー、世の中にはこんなにも良いものがあるのか、そう感じたと言う。
しかし、要訳筆記者の派遣事業は少なく、派遣要綱もない。
要訳筆記者を依頼した際の費用も、自立支援法成立後は負担に感じている。
行政に対して意見を伝えるために、聴覚に障がいを持つ者同士で協力する必要性を感じ、コミュニケーションを図ろうと手話を習い始めるが、
歳を取ってからのことだし、家庭内では家族に対して手話を使わないから、なかなか覚えられない。