高知県は、ウイルスを保有するマダニから感染する重症熱性血小板減少症候群(SFTS◎)への注意を呼びかけている。
県内では昨年、11人が感染(うち1人が死亡)しており、うち9人が、5~9月に集中。県は「マダニは、春から秋にかけて活発に活動する。キャンプなどで、マダニが生息する野山に行く時は、特に気をつけて」としている。
マダニにかまれない具体的な対策は、▽露出のない長袖、長ズボンを着用する▽地面に直接寝ころんだりせず、敷物を使う▽野山に入った後は、できるだけ早くに入浴し、体からマダニを取り除く――など。
症状は、発熱と急激な体調の悪化。輸血や点滴などで改善するが、かまれてから2週間程度は発熱などの体調の変化に注意が必要という。県は、かまれた場合は、自分でダニを取らずに皮膚科で受診するよう呼びかけている。
同症候群は、2013年1月、国内で初めて確認。厚生労働省の調査では、全国の広い範囲でウイルスを持つマダニの存在が確認されている。国立感染症研究所のデータでは15年4月8日までに、国内では110人が感染し、このうち32人が死亡している。
◎SFTS=Severe Fever with Thrombocytopenia Syndrome
(2015年5月15日 読売新聞)
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=118434