総務省消防庁によると、毎年5万件近い火災が発生しているそうです。例えば2013年度は1年間で4万8,028件。これは11分ごとに1件のペースで発生している計算になります。こうした火災の原因、特に住宅の火災の原因はどんなものが多いのでしょうか?
また、この冬の時期に多い火災はどんなものなのでしょうか?
■年間を通して多いのが「こんろ」による火災
同じく総務省消防庁が発表しているデータによると、2013年度の全火災4万8,028件のうち、建物火災は2万5,015件。この建物火災の出火原因の上位は以下のようになっています。
・こんろ……3,645件
・たばこ……2,493件
・放火……2,216件
・ストーブ……1,426件
・放火の疑い……1,304件
・配線器具……1,059件
・電灯電話等の配線……932件
・電気機器……757件
・たき火……497件
・灯火……494件
・電気装置……433件
建物火災の原因のうち、一番多いのが「こんろ」の火災。次に多いのが「たばこ」。「放火」も2,000件以上もあるようです。これはちょっと怖いですね。上で挙げたものの他には、「火あそび」「マッチ・ライター」「こたつ」といった原因もありました。
ちなみに、全火災の場合は、
・放火……5,033件
・たばこ……4,439件
・たき火……3,728件
という上位3つになっています。こんなに放火が多いことは「知らなかった」という人もいるでしょう。
■冬場はストーブの火災に注意!
建物火災の場合、年間を通しては「こんろ」が原因の火災が多いということですが、冬場はどんな火災が多いのでしょうか?
東京消防庁の発表によると、冬場に多いのが「暖房器具による火災」なんだそうです。暖房器具の中では「ストーブ」による火災が多く、2009年から2013年にかけては東京都内で674件発生しているそうです。特に近年増えているのが「電気ストーブ」の火災。
674件中、491件の出火原因が電気ストーブによるものなんだそうです。
ハロゲンヒーター、カーボンヒーターといった電気ストーブは手軽なため、使用する人も多いと思います。しかし、直接火を使わないという安心感から、注意不足になることが多く、それが火災につながるとのことです。
電気ストーブによる火災の着火物のうち、約40%が寝具や座布団。また、出火時間は夜中の0時から朝の9時といった「寝ている間」の火災が多くなっています。
東京消防庁によると、こうした電気ストーブによる火災の予防としては、
・電気ストーブの周りは布団や雑誌といった可燃物を置かずに整理整頓する
・就寝時や部屋を離れる際は電気ストーブのスイッチを切る、またその習慣をつける
・カーテンのそばで使用したり、近くに洗濯物を干したりしない
・使用しない時間は電源プラグを抜いておく
などが挙げられます。また、こうした電気機器の電源プラグやコードが不良を起こし、出火するケースもあるそうです。日ごろからしっかり点検しておくことも大事ですね。
少しずつ気温が上がってきましたが、まだまだ寒い日が続きます。電気ストーブをお使いの皆さんは、こうした注意を心掛けてください。
⇒総務省消防庁:平成25年における火災の概要
http://www.fdma.go.jp/neuter/topics/houdou/h26/2603/260327_2houdou/01_houdoushiryou.pdf
⇒東京消防庁:電気ストーブ等の火災に注意しましょう!
http://www.tfd.metro.tokyo.jp/lfe/topics/201301/e_stove/
(中田ボンベ@dcp)
http://news.goo.ne.jp/article/freshers/bizskills/healthcare/freshers-0000001423.html