阪神・淡路大震災の教訓から開発された子ども向けの防災訓練プログラム「イザ!カエルキャラバン!」が誕生10年を迎えた。これまでに世界14カ国で実施され、延べ20万人以上が参加。24、25日には、各国から関係者が集まり、発祥の地神戸で催しが開かれる。(高田康夫)
2005年、NPO法人「プラス・アーツ」(神戸市)などが開発したプログラム。永田宏和代表(46)らが被災者167人への聞き取りなどから得た教訓や知恵を基にしたゲーム感覚で学ぶ防災体験とおもちゃの交換会とを組み合わせた内容となっている。
国内では近年、東京での開催が最も多い。大規模マンションでも開かれ、地域の防災訓練への参加が少ない子育て世代にも浸透している。東日本大震災の津波被災者への調査も重ね、津波対応のプログラムも作成した。
海外への展開は、国際交流基金やJICA関西などが支援。台風災害に見舞われるフィリピンでは昨年、永田代表らが現地の大学とともに被災者への聞き取りやワークショップを実施。ござを担架代わりにする体験や、ペットボトルを使ったライフジャケット体験など、新しいプログラムが取り入れられる。
永田代表は「防災教育は日本の誇るべき文化。災害の規模が大きくなる中、日本が貢献できる分野」と話す。
24日午後1時半から、JICA関西(神戸市中央区)で「楽しく学ぶ!防災教育サミット」として、海外や国内の取り組み事例の紹介や交流会がある。申し込み必要。交流会は参加費2千円(学生千円)。先着150人。
25日午後1~4時は、JICA関西と人と防災未来センター(同市中央区)で、さまざまな防災プログラムが体験できる子ども向けの「イザ!美かえる大キャラバン!2015」が開かれる。
プラス・アーツTEL078・335・1335
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