WHOはエボラ出血熱の発生国での封じ込めの課題に人員、資金、物資の不足の問題を挙げる。西アフリカはエボラ熱に対処した経験がなく、医療関係者の知識が不十分な上、医療従事者が60人以上も死亡。「国境なき医師団」など国際組織もスタッフを派遣するがWHO側は8日、「限界にきている」として国際的協力の必要性を強調した。
拡大阻止に向けては、「発生地域でのエボラ熱に関する啓発が重要」とも指摘されている。隔離された感染者が死亡するのをみて、現地住民が欧米の支援スタッフに不信感を抱き、患者を隔離施設から連れ去るケースもある。現地では遺体を洗う習慣があり、こうした伝統も拡大の一要因となっているという。
一方、米疾病対策センター(CDC)のフリーデン所長は7日、下院外交委員会の公聴会で、エボラ出血熱の治療薬やワクチンの実用化には「数カ月から1年」が必要との見通しを示した。(宮下日出男)
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