紫外線量が多くなる夏。子どもの紫外線対策をどのように行うかで将来の皮膚の状態が左右される。日焼け止めや服装など子どもの実用的な紫外線対策を詳しくお伝えする。
1.紫外線の悪影響
紫外線は、体の中でビタミンDをつくって骨や歯を丈夫にするなど体に良い作用をもたらしますが、浴び過ぎると皮膚などへのさまざまな悪影響が起こりやすくなります。紫外線を浴び過ぎると、日焼けで炎症が起こったり、しみやしわなど皮膚の老化が早まるほか、皮膚がんの原因にもなります。また、目に紫外線を長時間繰り返し浴びると、白内障が起こりやすくなります。
一般に、一生に浴びる紫外線の半量以上を、屋外での活動が活発な18歳までに浴びるといわれています。子どもの頃から浴びた紫外線の総量が多いほど将来悪影響が起こるといわれているので、この時期の紫外線対策は大変重要です。
2.日焼け止めの種類と使い方
半袖、半ズボンなどで肌が露出する暑い時期には、幼児期から「子ども用」と表示されている低刺激の日焼け止めを塗りましょう。乳児でも、6か月から1歳を過ぎて肌にトラブルがなければ、ベビー用の日焼け止めを使えます。
日焼け止めを効果的に使うためには、日焼け止めの表示を理解しておくことが大切です。PAは、主にしわや白内障の原因になるUVAに対する防御効果を「+」の数で表しています。+の数が多いほど効果が高く、現在日本で最も多いのは+が4つです。SPFは、主にしみや皮膚がんなどの原因になるUVBに対する防御効果を数値で表しています。数値が大きいほど効果が高く、現在日本で最も高いのは「SPF50+」です。日焼け止めは効果が高いものを使えばよいというわけではありません。強いものは刺激も強くてかぶれる心配もあります。特に子どもには、生活の場面や時間に合わせてきちんと使い分けることが大切です。
☆日焼け止めの塗り方、日焼けを防ぐ服装については、
きょうの健康テキスト 6月号に詳しく掲載されています。
NHK「きょうの健康」2014年6月25日放送分
http://news.goo.ne.jp/article/kenkotoday/life/kenkotoday-20130625-h-001.html