竜巻の脅威を認識しよう
(画像:wikipedia「竜巻」)
鉄筋コンクリートや鉄骨の建物をも一瞬で崩壊させ、大型の自動車を空中高くに巻き上げる力を持つ竜巻。竜巻は、なにもアメリカ特有の突風被害ではなく、日本でもあります。
そこで、竜巻の脅威を知り、竜巻から事前に回避する方法を知っておきましょう。
ここでは、竜巻とは何か、竜巻を事前に回避する方法、いざというときの安全対策、そして、もしも被害を受けてしまった場合について紹介します。
竜巻基礎知識
竜巻とは?
竜巻とは一体何でしょうか。
竜巻とは、Wikipediaによると「発達した巨大積乱雲(スーパーセル)によって上昇気流を伴う高速の渦巻きが発生し、それが地上付近にまで伸びたもの」になります。
竜巻はどのように発生する?
竜巻はどのように発生するのでしょうか。
実は、竜巻の詳しい発生要因はわかっていません。巨大積乱雲(スーパーセル)が発達している状況下で、高度によって温度差があること、周囲の風向きや速さなど様々な要因が重なって初めて発生すると言われています。
日本で発生する竜巻の特徴
巨大竜巻といえばアメリカという印象ですが、日本でも多く観測されています。
特徴としては
- 日本のどこにでも発生する可能性がある
- 年間平均約15個の竜巻が観測されている
- 夏から秋にかけての発生率が比較的高い
- 発生予想がしにくい(気象庁の予想的中率は1%程度!)
などがあげられます。
(画像:wikipedia「竜巻」)
事前に回避する方法
ピンポイント予想がしにくい竜巻は、自分で兆しを読むのが一番です。ここからは、竜巻を回避する方法を紹介します。
気象庁の発表に注意
まず、気象庁が発表する情報に注意しましょう。ニュースでは「雷注意報」と一緒に竜巻に関する情報も発表されます。
さらに、「竜巻注意報」が発表されたら要注意です。
雲行きから察知する
竜巻は気象庁が予測しきれない場合が多いです。
絶対に覚えておきたい竜巻予兆は、以下の5つです。
- (1)黒い雲が近づき、急に暗くなる
- (2)雷鳴が聞こえたり、雷光が見えたりする
- (3)冷たく強い風が急に吹く
- (4)大粒の雨や雹(ひょう)が降りだす
- (5)キーンという音や、ゴーという音が聞こえる
以上のような天候を察知した場合は、すぐに安全対策をとりましょう。
竜巻が接近した時の対策
竜巻がすぐそばに来ている!という緊急事態の場合、どのような対策を取れば良いのでしょう?
気象庁のホームページには、以下のような、対策方法が図になっています。
(画像提供:気象庁)
屋外にいる時
屋外にいる時は、以下のように行動しましょう。
- 頑丈な建物の中や、建物の物陰に移動して身を小さくする
- 電柱や木には近寄らない
- 物置やプレハブ周辺は壊れて飛散しやすいため避ける
- 体の収まる水路やくぼみに隠れて頭を保護するのも有効
- 地下があれば、地下に入る
- 身を隠すものが何もない場合、巻きあげられないよう地面にうつぶせになる
屋内にいる時
屋内にいる時は、以下のように行動しましょう。
- 窓やカーテンは閉め、窓から離れる
- なるべく低い階に移動する
- できるだけ建物の中心に移動する
- 丈夫な机の下に入り、頭を守る
以上のように、屋内、屋外問わず身を小さくして頭を守る事が最重要です。
被害を受けてしまったら
もしも家や所有物が損壊してしまったらどうすればいいのでしょう?
竜巻は保険がきく
竜巻は、他の災害と同様に保険が適応されます。
家屋が損壊してしまった場合
- 損害保険会社の火災保険の多くは、「風災」も補償の対象です。
- 窓など建物の一部が被害を受けた場合、元通りに直すのに掛かった修理費用が支払われます。
- 全壊の場合、原則として当初設定した保険金を満額受け取れます。
怪我をしてしまった場合
- 損保会社の傷害保険に加入していれば、通院や入院日数に応じて保険金が支払われます。
- 入院や手術を受けた場合、生命保険の特約に入っていれば保険金が支払われます。
おわりに
竜巻は、夏から秋冬に欠けて一番多く観測されています。被害を最小にするためにも、気象庁の発表には注意しておきましょう。
「竜巻注意報」が発表されたり、天候の異常を察知したりした場合は落ち着いて行動し、安全確保につとめましょう。