夏のおいしい冷茶の作り方は?
さて、ひとくちに「冷茶」といっても様々なつくり方があります。
水出しポットでつくる手軽な「水出し冷茶」
こちらが最も簡単でみなさんのお馴染みの方法でしょうか。水出し煎茶として販売されている日本茶ティーバッグを使います。
- 水出しポットにティーバッグをひとついれます。
- 冷水をいれます。目安としては3gのティーバッグであれば500ccの水をいれ、5gのティーバッグであれば1リットルの水をいれます。濃さはお好みで調節してください。
- マドラーまたはお箸でよくかき混ぜます。攪拌することで抽出時間を節約できます。
- お好みの濃さになりましたら、すぐにお飲みいただけます。冷茶の場合は、冷蔵庫で冷やして常備しておくことができますが、24時間以内にお召し上がりください。
急須でいれて急冷させる「オンザロック法」
通常の煎茶のいれ方と同様、急須で温かいお茶をつくり山盛りの氷(こおり)で急冷させるいれ方です。この特徴は熱い湯でいれるためお茶の香りが立ちのぼり、香りを楽しみつつ冷茶をお飲みいただけます。茶葉は味がしっかり濃く出る深蒸し煎茶や香ばしさが残る玄米茶などがおすすめ。深蒸し煎茶の場合は細かいアミのついた急須をお使いください。
- 急須に大さじ1杯程度の茶葉をいれます。
- 約90℃のお湯を急須に注ぎます。通常の煎茶のいれ方と同じです。
- 急須のフタをして約30秒待ちます。
- 耐熱性グラスなどの8分目まで氷(こおり)をいれます。
- 熱い茶を氷入りグラスに注ぎ、いっきに急冷させます。
- 急須のお茶は最後の一滴まで注ぎきりましょう。
この方法は、保温保冷効果のある水筒でもできます。水筒の8分目まで氷をいれ、急須から温かいお茶を注ぎます。きっちり水筒のフタをしめて、数回シェイクすればおいしい冷茶の出来上がり。朝つくれば、夕方くらいまで冷たく美味しくいただけるのでオフィスや外出先でもいつでも好きなときに楽しめます。
急須に冷水を注ぐ「水抽出法」
ちょっぴり贅沢な水抽出法。こちらは適した茶葉を選ぶと感動の美味しさに出会えます。少し時間はかかりますが、夏の夜長や休日に小さなグラスでちびちび飲むとお酒にも匹敵するようなリラックス効果が期待できます。おすすめは、かぶせ茶や玉露と煎茶をブレンドしたものや、かなやみどり・ゆたかみどりなどの品種茶。旨みとすっきり感が絶妙で美しいグリーンの水色(すいしょく)も目に涼やかです。
- 急須に茶葉を多めにいれます。大さじ山盛り1杯10gくらい。
- 無味無臭のおいしい水を約200cc注ぎます。
- 急須のフタをして約5分待ちます。
- すこし急須をゆらしてしっかり味が抽出されてから、氷入りの小さめのグラスに注ぎます。
- 小さめのグラスの場合でも、数回にわけて注ぐとしっかりと抽出されお茶が濃くはいります。急須を数回おじぎさせるようにしていれてみましょう。
- 急須にお茶を残していても、水でいれているので渋くはなりません。グラスが空になったら注ぎ、ゆったりと冷茶を楽しめます。
急須に氷(こおり)をいれる「氷温法」
かなり贅沢な氷温法。玉露や高級煎茶で試してみましょう。じっくり抽出されるので、濃厚な旨みの冷茶が楽しめます。4~5煎目まで飲むことができます。
- 急須に茶葉を多めに入れます。大さじ山盛り1杯10gくらい。
- 無味無臭のおいしい水を茶葉がひたる程度注ぎます。
- 急須にいれた茶葉の上に、氷(こおり)を数個のせます。
- 急須のフタをして氷が溶けるのを待ちます。
- 注げる状態になったら、グラスに注ぎます。(氷は全部溶けてなくても大丈夫です)
この方法でお茶を楽しんだ後は、水をしっかり切り茶殻にポン酢をかけて食べると野菜のおひたしのような味わいで美味しく、しかも緑茶に含まれながらも水に溶けださない油溶性のビタミン(ビタミンA ・E・K)も摂取することができます。
最近は、和菓子の世界でもワインやコーヒーに合わせた和菓子が数々あります。日本茶の冷茶を洋食や洋菓子に合わせてみても粋ですね。冷茶も様々ないれ方があり、味わいも異なりますので、お好みの冷茶を探してみてはいかがでしょうか。