どんなに禅を極めた人だって、やりたくない仕事に集中するのは難しいもの。でも、残念ながらほんのちょっとの中断でも、仕事の生産性は低下してしまいます。そこで、雑念を振り払って仕事に集中するための10のヒントをお伝えします。
10. 1日のスケジュールを決める
誰でも、1日の中で「ゾーンに入りやすい」(集中力が高まる)時間帯があるものです。これを最大限に活用するために、その時間帯にいちばん重要な仕事に取り組むようなスケジュールを組みましょう。筆者の場合、ToDoをスケジューラーに組み込むことで、〆切の厳守や、3時までにはランチを忘れずにとるなど、タスクを忠実に実行できるようになりました。
9. 作業は全画面で
私たちは、自分で思っているほどマルチタスクに長けていません。ですから、とにかくがんばらなきゃいけない状況では、雑念を生じさせるものを画面から一切排除しましょう。「Q10」のように雑念フリーなライティングツールを使うか、それができなければ、少なくとも不要なアイコンやウインドウのほか、デスクトップ上の不要物を削除してください。開いているものが少ないほど、1つのことに集中できるはずです。
8. 雑念の元となるウェブサイトやアプリをブロックする
ペアレンタルコントロールは、何も子どもだけに限ったことではありません。集中力を必要とする私たち大人にとっても便利なツールなのです。仕事中にFacebookを見るのがやめられないあなたは、ブックマークをブラウザから消去したり、スマホからブラウザをアンインストールしてしまってもいいかも。仕事用のブラウザアカウントを作るのも効果的です。もっとドラスティックな対策が必要なら、雑念の元となるサイトをブロックする「LeechBlock」(Firefox)や「StayFocusd」(Chrome)などの拡張機能もおすすめです。
7. 余計な通知機能をストップする
アンインストールできないアプリ(メールなど)でも、通知のオン/オフぐらいは設定できるはずです。そこで、メールの通知をオフにしてはどうでしょう。いずれにしても、メールが来るたびにいちいち開くのは避けた方が無難です。最低でも、仕事中は携帯の着信音を無音にするぐらいのことはしておきましょう。
6. 時間の使い方をトラッキングする
雑念は、あらゆるカタチで訪れます。Facebookでもテトリスでもネコの写真でもなく、仕事そのものが注意力を削ぐ原因になることだってあるのです。重要度の低いタスクばかりに時間を使っているのであれば、それらは本来やるべき仕事に対する雑念だと思ってください。自分が1日の時間を何に使っているのかを知りたければ、「RescueTime」のようなタイムトラッカーをお試しあれ。どのアプリにどれだけの時間を使っているか、どのサイトをどれぐらいの時間見ているのかが一目瞭然。どんなことで時間を無駄にしているかがわかります。
5. 同僚からの邪魔をシャットアウトする
当然のことながら、雑念はリアルワールドからもやってきます。オフィスで仕事をしていれば、おしゃべり好きな同僚、あとでもいい質問を聞きにくる教えて君など、邪魔はあちこちから入ります。そこで、ヘッドフォンを装着して、「いま忙しい」メッセージを送ってしまいましょう。それでもダメだったら、ビシッと「いま忙しい」と口頭で伝えるのが正解(それでもダメなら、その人に何か仕事を与えるという奥の手も。以降、あなたのところに来るのをためらうようになるでしょう)。迷惑な同僚対策については、こちらの過去記事も参考にどうぞ。
4. 誘惑はあとに取っておく
どうしても誘惑に負けて雑念に目が行ってしまうのであれば、目に入らないようにして、今この瞬間だけでも、時間の無駄を防ぎましょう。「先延ばし帳」をデスク(またはコンピュータ)に常備しておき、雑念が降りかかるたびにメモを残します。そうすることで、しばらくの間は雑念のことを忘れることができるはず。もしくは、PCにある誘惑を、タブレットなどのデバイスに移動してしまうという方法も考えられます。
3. タスクを分割する
タスクがあまりにも大きいと、ついつい誘惑に負けてしまいがちです(またはなかなか手をつけない)。ですから、長期プロジェクトへのやる気を出したいと思ったら、それを分割して、小さな単位にしてしまいましょう。最初から大きなタスクに取り掛かるよりも、具体的で小さなタスクの方が、ずっとやる気を出しやすいものです。便利なタイマーを持っているなら、ポモドーロ・テクニックも役立ちます。
2. 集中力を高めるように脳をトレーニングする
いくらヘッドフォンで外部からの誘惑を断ち切り、ウェブサイトをブロックしても、最大の敵は自分の脳内にあります。1つの仕事に取り組んでいても、脳があちこちいろいろなことを考えていては、先に進むことはできないのです。これを避けるためには、脳をコントロールする方法を学ばなければなりません。「自分の注意力に注意する」方法や、間違った衝動が根付く前にそれを察知する方法があります。単純に、タスクに着手するだけで勢いを得られることも多いでしょう。ばかげていると思うかもしれませんが、定期的な瞑想も効果的です。瞑想で集中力を高める方法については、こちらのガイドをどうぞ。
1. 雑念は生産性にとって必要であると受け入れる
タイミングの悪い雑念は作業を脱線させてしまいますが、いくらなんでも24時間365日、禅の境地を保つことはできません。実際のところ、健康的な生活を営むためには、雑念も先延ばしもなくてはならないものなのです。さらに、雑念や先延ばしは、クリエイティブシンキングにもつながります。仕事中のネットサーフィンも、正しいタイミングに行えば生産性が向上するという研究結果も出ています。ですから、脳には重要な作業をしているときに邪魔をさせないようにしつつ、ダラダラ専用タイムをスケジュールに組み込んでおくのがいいでしょう(上記10参照)。そうすることで、大事なときの誘惑は排除しつつ、ダラダラできる楽しい休憩にむけて、最後のひとがんばりにも気合いが入るというものです。
Whitson Gordon(原文/訳:堀込泰三)
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