「いやー、なんか、痙攣が止まらなかったんですよ。で、めまいもひどいし。ネットで症状を調べていたら、コーヒーの飲み過ぎだってことがわかって!やめたら本当にすっかり良くなりましたよ」
先日、知人が笑いながらこんな話をしてくれた。
この文脈だけを見るとなんだかコーヒーが悪者みたいに見えるかもしれないが、「毎日2リットル近く水代わりに飲んでいた」と聞いておもわず、「そりゃそうだ!」と突っ込んでしまった。でも同時に、「胃がすごく丈夫なんですね!」と感心もしてしまった。
食事をする、ということに対して「お腹を満たせれば良い」という人は少なくない。時間がない、という理由もあるだろうし、仕方がない部分もあるかもしれない。でも、水分補給に関してまで、「咽と乾きを潤せれば何でもよい」となったらそれはまずい。
飲み物は、同じような価格帯の中で、同じお店で手にするものをチェンジすれば、体への影響が改善できるなど、食べ物に比べてとてもお手軽である。そこで今回は、これから水分摂取が増えていく季節を前に、今一度飲み物について考えてみたい。
体の水分が20%失われれば生命の危機に!
生きるために欠かせない飲み物
どんな飲み物を口にするかは、その人の健康をも左右する。なぜならば、体内にもっとも多く含まれ、かつ、酸素とともに生命維持のために必要不可欠なものは、間違いなく水だからだ。だからこそ、汗を多くかけば尿量が減ったり、水分を多く摂れば尿量が増加したりと、常に一定に保たれるように調整されている。
コーヒーやビールなどの利尿作用が高い飲料を日常的に“大量に”口にするようになると、当然尿量は増えるが、そもそも、正常とされる1日の排尿回数は4回~8回程度とされている。1日に10回以上トイレに行くような場合は、水分のとりすぎや利尿作用の働く飲み物の飲み過ぎが考えられる(もしもその心当たりがない場合には、腎臓系の疾患や糖尿病など、病気の可能性もある)。また、運動量が多く、排尿回数が少ない、というのであれば、もう少し水分補給を積極的にする必要がある。
http://news.goo.ne.jp/article/diamond/life/diamond-52783.html