■高身長だと乳がんになりやすい?
両親の身長が高いと子供身長も高くなることが多いですが、身長は遺伝的要素だけでなく、成長期の栄養摂取も関係しています。多くの調査で明らかになっていますが、高身長だとガンになりやすい傾向があります。乳癌でもこの傾向は明らかです。乳癌は女性ホルモンが関係するガンなので、更年期(閉経)の前後で統計を分けるのが普通です。日本の調査では、身長が160cm以上の人は閉経前でも閉経後でも乳癌になりやすい結果が報告されています。
■グラマーだと乳がんになりやすいのは嘘? 本当?
乳がんに関しては「豊かな胸だと乳癌になりやすい」という俗説があります。しかし、胸の大きさ、すなわち乳房の大きさと乳癌の関係は明らかでありません。
乳がんの発育には女性ホルモンが関係しています。閉経前では肥満と乳がんの関係は明らかになっていません。閉経後の女性では、女性ホルモンは副腎から分泌された男性ホルモンにある酵素が作用して作られています。この酵素は脂肪細胞で活性が高いのです。閉経後に脂肪細胞が多いと、女性ホルモンが高くなる可能性があります。乳がんのうち、女性ホルモンに反応する型では閉経後は肥満、BMIが大きいと発症が増加します。
■魚を食べて乳がん予防!
日本の調査では、毎日魚を食べる人は、1週間に1~2回しか食べない人と比べて、4割ほど乳癌の発症が減るという報告があります。魚の摂取は脳卒中、特に脳梗塞の予防効果もあります。1日1品は魚介類を食べるようにしましょう。
■オリーブオイルで乳がん予防!
日本人の食生活が西欧化しても、量的にあまり摂取していない油がオリーブオイルです。地中海沿岸地域では油といえば「オリーブオイル」。地中海沿岸地域と他の地域では明らかにオリーブオイルの摂取量が違います。オリーブオイルの摂取が多い地域では、乳癌が少ないことがわかっています。実験では、ある型の乳がん細胞の培養液にオリーブオイルを加えると癌細胞が死滅することも判明しています。
調理に使う油をオリーブオイルに変えてみましょう。オリーブオイルは大きく分けて絞ったままのバージンオイルと精製したものがあります。精製していない(化学物質を使ってない)バージンオイルがおすすめです。
文・西園寺 克(All About 乳がん)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140201-00000002-nallabout-hlth