人が命を維持するためには酸素が欠かせない。脳も臓器も筋肉も酸素がなければ働かない。体に酸素が十分行き渡っているかどうかを調べることは、健康状態を知るうえでとても重要だ。
指標となる「動脈血酸素飽和度(SpO2)」はパルスオキシメーターという医療機器で測定されるが、iPhone(アイフォーン)やiPad(アイパッド)など、米アップル社製のスマートフォン(高機能携帯電話)やタブレット端末を利用して測れる新製品「iSpO2」を、医療機器製造販売のマシモジャパンが発売した。
高機能機種に使われる技術を搭載して高い精度を実現する一方、価格は従来の簡易型製品と同程度に抑えた。医療現場に加え、年内には一般向けにも販売を拡大。在宅治療や家庭での健康チェック、スポーツなど、より身近で幅広い領域での活用を目指すという。
測定では、あらかじめ無料アプリ(応用ソフト)をダウンロードした端末に機器本体を接続し、指先に洗濯挟みのようなセンサーを装着する。センサーが発した光が指を透過し、動脈血に含まれるヘモグロビンのうち何%が酸素を運んでいるかをとらえ、端末画面に数値がリアルタイムで表示される。
SpO2値が93%以下の場合、呼吸困難や血圧の上昇、心臓の負担増などが引き起こされることがあり、医師への相談が望ましいという。
SpO2値のほかに脈拍数や脈の波形、最大12時間の測定履歴も表示。拍動に伴いパルス音も鳴る。データのメール送信も可能。オープン価格だが、3万8000円程度での販売を見込んでいる。今後、アンドロイド端末対応の製品も開発する。
http://sankei.jp.msn.com/life/news/131119/bdy13111908240003-n1.htm