日本でTOEICプログラム(TOEICテスト・TOEIC Bridge・TOEICスピーキングテスト/ライティングテスト(以下TOEIC SWテスト))を実施・運営する国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)は、英語学習に意欲的なビジネスパーソンを対象に、ビジネスシーンでの英語に関する学習実態・意識調査を実施した。
本調査は、企業活動のグローバル化が一層進展し、ビジネスシーンでの英語能力の重要性が叫ばれる昨今の状況に於ける、英語学習の実態とその意識調査となっており、その調査結果から、英語の4技能である「聞く」「読む」「話す」「書く」をバランスよく学習することが、ビジネスシーンでの英語対応に効果的であることが明らかになった。
○調査結果の概要
今回行われた「ビジネスシーンでの英語に関する学習実態・意識調査」は、1都3県の20~50代の英語学習に意欲的なビジネスパーソン(男女)1,000人を対象に行われたインターネット調査で、調査期間は2013年9月6日(金)~9日(月)の4日間。調査結果の概要は以下の通りとなっている。
1. 「英語が査定項目に取り入れられている」人は27.6%。その指針はTOEIC テストが86.6%で最多
2. 平均学習時間は約4 時間/週。学習する時間は通勤中が53.7%でトップ
3. お金を使わずに学習する人も多く、英語学習に使う費用は「0円」が30.7%でトップ
4. 英語の4技能スキルの学習実態はバランスの悪さが浮き彫りに。4 技能すべて学習している人は25.9%に留まる
5. ビジネスシーンでの英語対応が「できている」と感じているのは55.2%
6. 英語能力向上の秘訣は「聞く」「読む」「話す」「書く」の4技能のバランスのよい学習。4技能をすべて学習している人では64.8%がビジネスシーンでの英語対応が「できている」と感じているのに対し、そうでない人では51.8%に留まり、13 ポイントの差がある
7. ビジネスシーンで英語対応ができている人とできていない人では、「話す」能力を高める学習方法に違いがある
今回の調査結果を受けて、「ビジネスパーソンの英語学習では、英語を使って何を実現したいのか『目的意識』を持つことが重要」という同時通訳者の関谷英里子氏は、「その意識の差が英語力にも表れる」とコメント。週平均の学習時間が4時間という調査結果から、「英語学習に熱心な人は増えている印象」といいつつも、「『ビジネスシーンで英語に対応できていない』という人ほど『話す』・『書く』学習を行っていないことが見受けられる」と、学習方法に偏りがあることを指摘する。
1カ月の英語学習にかけるお金が「0円」と回答した人が最も多い点についても、無料でできる学習はどうしても「聞く」・「読む」が中心になってしまうため、「将来への投資として、アウトプットをする機会を作ることも、バランスのよい学習の実現には必要かもしれません」と提言。英語はコミュニケーションツールであることから、「聞いたことに対して思ったことをすぐに発信してみるといった、インプットとアウトプットのサイクルを細かく回す学習を行い、バランスのよい英語学習を行うことが大切」であり、「話す学習は聞く能力も向上させるといった、アウトプットとインプットの相関性もあります」と解説する。
そのうえで、英語学習の客観的な判断要素として「英語のテストの活用」を提案。英語を話すことに苦手意識がある人の中でも、基礎があるのに「完璧でないから」や「恥ずかしいから」といったメンタル面が気になって話せないという、特に日本人に多く見られるタイプの人は、テストを受けて客観的な評価を得ることが自信につながるとし、数あるテストの中でも、実際に英語を使用する場面を想定して作られた「TOEIC SWテスト」を推奨している。
「ビジネスパーソンの目標スコアの目安としては、TOEIC SWテストでスピーキング、ライティング共に海外出張レベルに該当する150点程度を目指して、アウトプットのスコアを定期的に測定していくとよいのではないでしょうか」(関谷氏)。
なお、今回の調査結果の詳細については、TOEICの公式サイト( http://www.toeic.or.jp/press/2013/p002.html )をチェックしてほしい。
http://news.goo.ne.jp/article/mycom/life/living/mycom_873248.html