[ カテゴリー:生活, 社会 ]

ややこしい場面で相手を怒らせずに話を聞く、3つのコツ

業種は違っても他人の話を一方的に聞かされるのが大好きな人は、そういないのではないでしょうか。むしろ、自分の話を聞いてほしいのが普通です。一般的には人は他人の話をシャワーのように浴びる受動的な「聞く」よりも、積極的な「話す」方が喜びを感じやすいと思います。(1ページより)

『疲れる相手の話をきちんと聞く49のコツ』(西多昌規著、実務教育出版)の著者はそう認めたうえで、「現代社会では、一方的に話す人はたいてい嫌われる」と指摘してもいます。他人の話をしっかり聞く人は慕われ、組織のなかでの評価も上がる。他人の話を上手に聞くことができれば、仕事も私生活もうまくいくというわけです。つまり本書は、そんな観点から「話の聞き方」のコツを紹介したもの。

第6章「ややこしい場面での賢い話の『聞き方』」から、いくつかを引き出してみます。

説教くさい話を聞かなければならない時

上司や先輩、両親など自分より人生経験が長い人からの説教くさい話に対しては、無難にやり過ごすのが適切な対応だとか。基本は、

 

「その通りです」

「すみませんでした」

「次から気をつけます」

の3ステップ対応。そもそも説教とは、一方的な価値観を説いて教えるニュアンスが強いもの。偉そうにしていても中身がないことも多いので、内容を深く考えずにこの3ステップで軽くいなした方がいいということです。

逆に我慢ができなくても、反論や口答えはNG。説教している人は自分の意見や価値観が正しいと信じ込んでいる上に、「この俺が教えてやっているんだぞ」という自己顕示性が強い傾向があるため、「お言葉ですが、やる気がでないのは社内の構造上の問題で…」などと合理的な理由を言うと、火に油を注ぎかねないというわけです。つまり、たとえ理は聞き手にあったとしても、反論は説教相手の自尊心を脅かす危険な行動であると認識すべき。(164ページより)

大勢からクレームを聞く時

たとえば旅行代理店、医療・介護業界など、複数の人たちからクレームを受ける可能性のある職種の人に対するクレーム対応の基本は、自分だけではなく他の人も交えて複数で対応すること。そして理想は、相手よりも人数で優位に立つことだそうです。不祥事を起こした公的機関や大企業の関係者が、何人も横一列に並んで頭を下げる場面をニュースでよく見ますが、あれも人数が多ければ多いほど謝罪の意志が重く伝わる心理効果を狙ったものなのだとか。

そして、援軍が到着するまでの被害を最小限にとどめる手段としては、相手側のなかから比較的穏健派を見つけ、その人との会話を中心に持っていくことが重要。さらに相手のなかの「過激派」は安易に刺激しないことが鉄則だといいます。

さらに大切なのは、援軍が来るまでの一定時間をしのぐためとはいえ、「申し訳ございません」を連発すべきではないということ。平謝りは、誠意ある説明の放棄(「謝っときゃいいと思ってんだろ!」)という悪印象を与えかねないからだそうです。(171ページより)

面と向かってイラつくことを言われた時

配慮なしに、悪意と嫌味に満ちた言い回しを用いる人は必ずいるもの。そんな相手に対しては、衝動的になる前に感情の統制を行なうことが大事。つまりキレないためには、イラッとするものの言い方をする人を、「品性がない人」と認定して自分を優位に立たせればいいというわけです。

ただし、自分が100%正しいということは滅多にあるものではないので、「相手の言い分ももっともかもしれない」と部分的に受け入れるのもひとつの方法。この場合は全面的に認めてしまうと敗北感や自責感が強まるので、「部分的に」がポイントだそうです。

次にイライラが多少なりとも収まったところで、相手の内容が「悪口」か「批判」かを落ち着いて区別する。悪口は根拠に乏しく、主観的な感情に基づいたもの。批判は正すべきところを指摘している点で、根拠に基づいたもの。そこを見極めれば余裕が持てるということです。それから、聞き手自身が他人の悪口を流さないことも大切。悪口はいずれ自分に返ってくるというのがその理由です。

精神科医による著作と聞くと難しそうなイメージを持たれてしまうかもしれませんが、文脈は軽やか。ユーモアも盛り込まれているので、聞き方のコツを楽しみながら身につけることができると思います。

(印南敦史)

http://news.goo.ne.jp/article/lifehacker/trend/lifehacker_35463.html

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