今年、サービス開始10周を迎え、年会員数4644万人(2013年8月時点)、提携店舗数6万店以上の日本最大のポイントに成長した「Tポイント」が、さらにその勢いを増している。
昨年6月、「Tポイント」を発行するCCC(カルチュア・コンビニエンス・クラブ)は、日本最大のポータルサイトを運営する「Yahoo! JAPAN」と戦略的資本・業務提携を行うことを発表し、今年7月1日には「Yahoo! ポイント」が「Tポイント」に統合された。
来年秋から国内最大のオンラインショッピングモール「楽天」が「楽天スーパーポイント」をリアル店舗にも進出させるとアナウンスしているが、それよりも一足早く、Yahoo! JAPANは「Tポイント」でネットとリアルを横断するポイントサービスに乗り出した格好となる。
● 「Yahoo! ポイント」と「Tポイント」の統合で 「Yahoo! JAPAN JCBカード」の使い勝手がよくなった!
「Yahoo! ポイント」が「Tポイント」と統合したことによって魅力が増したのが、これまでは利用することで「Yahoo! ポイント」が貯まっていたクレジットカードだ。
今後はクレジットカードを利用することで「Yahoo! ポイント」ではなく「Tポイント」が貯まることになり、その使い道はネットだけでなく、リアル店舗にまで拡大したことになる。
その中でもYahoo! カードが昨年7月に発行した「Yahoo! JAPAN JCBカード」は通常の還元率が1%と、一般的なクレジットカードの還元率0.5%の2倍。年会費も初年度無料、2年目以降は1312円だが前年度20万円以上の利用で無料となるので、それほどクレジットカードを利用しない人でも年会費は実質無料にできるだろう。
■Yahoo! JAPAN JCBカード
還元率
1%~
発行元
Yahoo! カード
国際ブランド
JCB
年会費
初年度無料、2年目以降1312円(20万円以上で次年度無料)
家族カード
あり(初年度無料、2年目以降420円。本会員が年会費無料の条件を満たせば家族会員も無料)
ポイント付与対象の
電子マネー
―
全国6万店以上の「Tポイント」の提携店舗で利用する際に「Tポイントカード」を提示すれば、「Tポイントカード」に100円で1ポイント(※)、「Yahoo! JAPAN JCBカード」の決済分1%と合計すると還元率は2%になるのは魅力的だ(※100円で1ポイント付与の店舗の場合)。● 毎週土曜日にYahoo! ショッピングで利用すれば最大5%還元!
さらに、「Yahoo! ショッピング」をスマートフォンから利用すれば、通常でも還元率2%(+通常のストアポイント1%還元で合計還元率は3%)、毎週土曜日は還元率4%(+通常のストアポイント1%還元で合計還元率は5%)になるほか、「Yahoo! ショッピング」での買い物優待サービス「スタークラブ」のランクが最上級のプラチナランクに固定されるのでポイント貯まりやすく(※)、「ヤフオク! (旧Yahoo! オークション)」で利用できる「Yahoo! かんたん決済」の手数料が最大50%オフになるなど、「Yahoo! JAPAN JCBカード」だけの特典も用意されている。
(※ただし、「スタークラブ」は2014年2月でサービス終了予定)
Yahoo! JAPANはネットでもリアルでも使える「Tポイント」という強い味方とともに、「Yahoo! JAPAN JCBカード」で、「楽天市場×楽天カード」に対抗していくようだ。
では、実際に「Yahoo! JAPAN JCBカード」と「楽天カード」のどちらが得なのか。2つのクレジットカードを比較してみよう
還元率1%で、ポイントの使い勝手がよくて人気の「楽天カード」と「Yahoo! JAPAN JCBカード」を比較すると、以下のようになる。
◆「Yahoo! JAPAN JCBカード」と「楽天カード」のスペックはほぼ互角!
カード名
Yahoo! JAPAN JCBカード
楽天カード
カードフェイス
還元率
1%
1%
年会費
初年度無料、2年目以降1312円
(20万円以上利用で次年度無料)
永年無料
国際ブランド
家族カード
あり (初年度無料、2年目以降420円。本会員が無料の場合は無料)
あり(永年無料)
ETCカード
あり(年会費無料)
あり(年会費525円)
ポイント付与対象の
電子マネー
―
還元率は同じだが、年会費では永年無料の「楽天カード」に分がある。ただし、「Yahoo! JAPAN JCBカード」も20万円以上の利用で次年度は無料になるので実質年会費無料と考えることもできるだろう。
逆に、ETCカードの年会費を見てみると、525円かかる「楽天カード」に対し、「Yahoo! JAPAN JCBカード」は無料になっており、ETCカードを利用する人なら「Yahoo! JAPAN JCBカード」が有利になる。
そして、今なら新規入会で「Tポイント」が4000~5000ポイントもらえるキャンペーンも実施中。このあたりも「楽天カード」を意識したものだろう。
● Yahoo! で貯めたポイントがリアルで使えるように!
「Yahoo! JAPAN JCBカード」で貯まる「Tポイント」は、Yahoo! JAPAN内のサービスのほか、TSUTAYAやファミリーマートなど、「Tポイント」が使える実店舗でも利用可能なので、ネットで貯めてリアルで使うことが可能になった。
また、「Tポイント」は電子マネー「Suica」に「1000ポイント=1000円分」で交換できるほか、「100ポイント=85円」でジャパンネット銀行の口座に現金で振り込むこともできる。
さらに、「Gポイント」や「ネットマイル」などのポイントサイトで貯めたポイント、JCBの「OkiDokiポイント」やジャックスの「ラブリィポイント」のようなクレジットカードで貯まるポイントなど、22種類のポイントを「Tポイント」に集約することもできるので、「Yahoo! ポイント」のときよりもポイントの利便性は格段によくなっているといえるだろう。
● 進化しているYahoo! のショッピングサイト
しかも、「Yahoo! JAPAN」は、昨年から法人向けオフィス用品通販の最大手・アスクルと組み、「LOHACO(ロハコ)」というショッピングサイトをオープンしている。
「LOHACO」は日用品などの生活雑貨を低価格で、迅速に配送するショッピングサイトで、原則朝10時までの注文はヤマト運輸による当日配送、1900円以上の注文で送料無料と、「Amazon」に匹敵するサービスを提供しているのが魅力だ。
その「LOHACO」でもスマートフォンから「Yahoo! JAPAN JCBカード」を使って買い物することでポイントはいつでも3倍、土曜日は最大5倍になる。さらに、9月31日までは「Yahoo! ショッピング」だけでなく、「LOHACO」でもポイントが最大27倍になるキャンペーンも実施されている。
ネット通販とポイント事業ではライバルの「楽天」に先行を許してきた「Yahoo! JAPAN」だが、「Tポイント」とのポイント統合、アスクルと始めたショッピングサイト「LOHACO」など、「楽天」追撃の準備を着々と進めている。
ライバル「楽天」が発行する「楽天カード」に負けない還元率、ポイントサービスを備えた「Yahoo! JAPAN JCBカード」も検討してみる価値がありそうだ。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20130916-00041342-diamond-bus_all
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20130916-00041342-diamond-bus_all&p=2