コミュニケーションは最初の一言でほとんど印象が決まってしまう。話し方の専門家に必須の基本フレーズを伺った。
※本記事は、あがり症と話し方の専門家・新田祥子氏の話、および『こんなときなんて言えばいいの? とっさのひと言フレーズ集』(新田祥子著)をもとにプレジデント編集部作成。
●名刺を交換する
「わたくし、○○会社の○○と申します。よろしくお願いいたします」
●名刺を切らしていた
「申し訳ございません、名刺をきらしてしまいました。わたくし○○と申します」「めずらしい(素敵な)お名前ですね」
●名刺交換後の一言
「オフィスは○○にあるのですか。近くに○○がありますよね」
(名前に特徴がない場合は、住所などで話題をつくる)
●アプローチしていた取引先に初めて会えた
「貴重なお時間をつくっていただいて、ありがとうございます」
「今日という日を楽しみにしておりました」
(感謝の言葉は相手の承認欲求を最大に満たす。惜しみなく使おう)
●上司を取引先に紹介する
「私の上司、部長(役職名)の○○でございます」
(年齢や立場に関係なく、必ず自社の上司を先に紹介する。役職と姓のみ)
●取引先から言いにくい意見を求められた
「個人的には○○様の意見に賛成ですが、別の見方も興味深いですね」
「仮説としては、どちらの意見も成り立ちますね」
(否定も肯定もせず、どちらも立つようにする)
●相手との距離を縮めたい
「私を部下と思って、どんどん使ってください」
「御社に学びながら成長していきたいと願っています」
「これからもご指導よろしくお願いいたします」
(自分を下に置きながら相手の懐に飛び込んで、距離を縮めてもらう)
●相手の本音を知りたい
「図々しくお聞きしてもよろしいでしょうか」
「このほかに、何か懸念はございますでしょうか」
「私の力不足で、何かお聞きできていない点はないでしょうか」
●取引先からさらに情報を引き出したい
「ベストな形でのご提案をしたいので、他に私が知っておくべき点がございましたら教えて下さい」
●可能性を知りたい
「1カ所でも気に入っていただけた点はございましたでしょうか」
「今後のためにも、足りないところをお教えいただけますか」
(接点を絶たないことを目標に話を進める)
●出会いを次につなげたい
「御社と接点ができるだけで光栄です」
「このご縁を大切にしたいと思います」
「このご縁を大切にするため、御社にメリットのある提案書を作成してみます」
(相手を喜ばせ、自分の気持ちを謙虚に伝える)
●トラブルを未然に防ぐ
「何か問題点はありますか」
「他に準備しておくことはないでしょうか」
●取引先で部下が失敗
「この度はご迷惑をおかけしまして、申し訳ありませんでした」
「少し状況をお聞かせいただけないでしょうか」
(どちらが悪いかわかっていない段階でも、まずは「迷惑をかけた」ことを謝罪)
●煮え切らない取引先の決断を促す
「残念ですが、いったん白紙に戻しましょう」
「今回は仕方ありません。またの機会にご一緒させてください」
(プラスの言葉と共にいったん引く。「逃がした魚は大きい」と思わせると得)
●ミスをしてしまった
「誠に申し訳ございません」
「早急に対応策を考えます」
(謝罪するときは最上級の言葉で。一生懸命さを伝える)
三浦愛美=構成 奥谷 仁=撮影
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20130909-00010572-president-bus_all