日経トレンディ2013年10月号(9月4日発売)では、「安くなる! 速くなる! Wi-Fi、LTE、テザリング」と題して、スマートフォン(スマホ)のLTEや無線ルーターの通信速度チェックから各種料金の下げ方まで、通信に関する得する、役立つ情報を特集している。ここでは特集から、「2台持ち」でスマホの通話料を節約するテクニックを紹介する(この記事は「日経トレンディ2013年10号」の記事を再構成したものです。内容は基本的に発売日時点のものとなります)。
最近のスマホは無料通話付きプランがなくなり、電話機能をよく使う人にとっては高い通話料が悩みの種だ。LINEなど無料通話アプリを使って節約する人も多いが、仕事のときや固定電話にかけるときはそうもいかない。そんな人に「2台持ち」で通話料を節約するワザを2つ紹介する。
一つは、ウィルコムが7月に発売した「だれとでも定額パス」だ。この製品は一見、ただの薄い板で画面も搭載しないが、実はPHS回線を持つ通信端末。スマホにBluetooth(ブルートゥース)で無線接続すると、そのスマホからウィルコムのPHS回線で通話ができるようになる。何やら面倒と思うかもしれないが、ウィルコムの料金サービス「だれとでも定額」を使えるのが大きな利点だ。
だれとでも定額は月額980円で、ウィルコム以外の携帯電話や固定電話にも通話し放題(1回10分以内)というサービス。このパスは、基本使用料を含めても月額1470円で利用できる。最近のスマホの通話料は30秒当たり21円が基本。月35分以上通話する人であれば、だれとでも定額パスとの2台持ちが得になる計算だ。
通話料が安くなる半面、難点なのは電話番号。新たに070で始まるPHSの番号を使うことになるので、友人に電話をかけても初めは自分の番号と認識してもらえない。
ただ、14年度中に携帯電話とPHS間のMNP(番号持ち運び制度)の導入が検討されており、実現すれば080や090で始まる自分の従来の番号でパスを使うことも可能になる。その場合はパスを通話の主回線にして、スマホはMVNO(仮想通信事業者)のSIMカードを使ってデータ通信専用の端末にするという手もある。
ドコモ、auなら1人でも「家族割」を適用
2つ目のワザは、スマホと子供用ケータイの2台持ちだ。ドコモまたはauの利用者なら、スマホの1台持ちよりむしろ得するケースがある。スマホと子供用ケータイの間で家族割を設定すると、子供用ケータイで未使用の無料通話分を、スマホの通話料に充当できるという仕組みを利用する(ドコモではパケット通信料も充当の対象)。
子供用ケータイは子供がいなくても契約でき、端末は一括0~1円で買えることが多い。契約後は使わずに寝かせておくだけで、家族割を設定したスマホの通話料を節約できる。2台の契約が同一名義でも家族割の設定は可能。スマホと子供用ケータイをセットで買うと割引が付くこともある。
家族割を設定したスマホと子供用ケータイの2台持ちをauの料金プラン(子供用ケータイは「プランSシンプル」で契約)で試算すると、月に39分以上、他社ケータイと通話した場合はスマホ1台持ちより通話料が安くなった。子供用ケータイを購入する際、店頭では無料通話分のない子供向け料金プランを薦められることが多いが、それでは2台持ちテクニックの意味がないので注意したい。
こうした通信料金の節約ワザの他、日経トレンディ2013年10月号(9月4日発売)では、全国100カ所で記者が敢行した通信速度チェックや、Wi-Fiルーターの最速ダービー、120日間「テザリング生活」など、通信の気になる“あれこれ”を網羅している。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20130906-01051877-trendy-life
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