暑さで標識を見落とすなど夏場特有の“ぼんやり事故”を防止しようと、栃木県警は「すっきりクールダウンで安全運転」と銘打った啓発運動を展開している。
お盆休みで交通量が増加する8月中旬を中心に、チラシやウエットタオルを配布して事故防止を呼び掛けている。
県警交通企画課によると、昨年1年間の交通事故による死者94人のうち、7~9月は34人と3割以上を占めた。なかでも8月は18人にのぼり、多くは標識の見落としによる衝突事故、前方不注意による単独事故だった。いずれも、見通しの良い交差点や直線道路で、半数は昼間の事故だった。
同課は、「普段であれば起こるはずのない事故。運転手が暑さで注意散漫になっている」と分析している。
啓発活動は、こうした状況を踏まえて、今年初めて実施した。今年1~7月の死者は56人で昨年同期の43人より急増しており、ぼんやり事故が増える傾向がある8月の事故を抑止する狙いもある。
チラシは3万枚を用意し、「すっきりクールダウンで安全運転」「夏は危険、死亡事故多発」などと呼び掛ける。ウエットタオル1万枚も配布する。お盆の今月11~17日を中心に、宇都宮地区、北地区、南地区など県内を5つのブロックに分けて、主要な幹線道路で車を止め、ドライバーに注意喚起を図る。同課は、「ウエットタオルで頭を冷やし、すっきりした状態で安全運転をしてほしい」と話している。
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