淡路島を震源とする今回の地震について、専門家から「阪神大震災の余震の可能性がある」との声が上がっている。震源が阪神大震災を引き起こした野島断層に近いためで、「南北の断層の南の端が割れ残っていたのではないか」という。一方、気象庁は大震災とは発生メカニズムが異なることから「何らかの関連はあるかもしれないが、余震と言えるかは分からない」と慎重な姿勢を示しており、野島断層との関係は今後、精査するとしている。
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慶応大環境情報学部の大木聖子准教授(地震学)は「阪神大震災から18年もたってから余震が起きるのかという疑問もあるだろうが、地震活動としては十分ありうる」と説明する。
ただ、今回の発生メカニズムは断層が縦にずれ動く「逆断層型」で、阪神大震災は「横ずれ断層型」だったことから、「別の断層が動いた可能性」も指摘されている。
この点について、大木准教授は「震源の場所からみて、別の断層だとしても、大震災によるストレスを抱えていて今回の地震につながったとみるのが妥当だ。大震災の余震の可能性も含め、大震災の影響によるものと考えてもおかしくない」と分析する。
また現在、国が対策の検討を進めている南海トラフ巨大地震との関連については、「南海トラフの地震を引き起こす海底のプレートのなかで起きる地震ではないので、直接の原因にはなりえない」とする。その上で「南海トラフの地震はいつ起きてもおかしくない。その意味では前兆ではないと言い切れないのではないか」としている。
一方、記者会見した大阪管区気象台の柿下毅地震情報官は「今回の地震が(南海トラフ巨大地震に)結びつくかは分からない」と述べた。
産経新聞
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