春です!春はアイドルの季節!いやいや、一年中アイドルは素敵なんですが、特に春の魔法にかけられたアイドルちゃんたちは破壊リキが違う!好評発売中の雑誌「ウレぴあ」 [http://ure.pia.co.jp/articles/-/12540] もアイドル特集でお送りしておりまして、鈴木もNegicco記事やコメントでお手伝いさせていただきました。ぜひチェックしてみてください!
さてさて、今回の記事は、先日のNegicco新潟食の陣レポート [http://ure.pia.co.jp/articles/-/12248] でちょっとだけご紹介した、新潟の4人組アイドル、RYUTist!実は新潟を中心に、ジワジワっと人気を拡大しているのです。ストレートなアイドルポップスとキレのあるパフォーマンス、そして多種多様なカバー曲に、本人たちのほっこりしたキャラクターと、魅力たっぷりのグループなんです。
そんなRYUTistが、タワーレコード渋谷店で開催された「南波一海のアイドル三十六房」に登場。初の東京ワンマンライブを開催したのです。まずはRYUTistをあまり知らない方のためにも、まずはインタビューからお届けしましょう。集合写真左から、むぅたん、ともちぃ、わっかー、のんのの4人です!素朴かわいい!
――まずは、メンバーの皆さん、それぞれ自己紹介をおねがいします!
むぅたん「はい!最年少小学校6年生、12歳のむぅたんこと、五十嵐夢羽です。私には、元気モリモリモリってキャッチフレーズがあるんですけど、いつも元気でパフォーマンスが出来るように、会場の皆さんと盛り上がれるように、頑張りたいと思いますっ!」
ともちぃ「はろぴょ~ん♪中学2年生の13歳、ともちぃこと宇野友恵です。私は、ニコニコともちぃで、いつも笑顔でかわいい…もじもじももっこなんです!もじもじももっこっていうのは、恥ずかしがり屋の人見知りで、それと、桃が大好きなんです!」
わっかー「中学1年生13歳の、わっかーこと大石若奈です。自己紹介で言ってるのが、私が「こんにち」って言って、皆さんに、「わっかー!」って言ってもらうんです。その時に、右手に一文字、文字を書いてるんです。今日は、渋谷タワーレコードさんでライブさせてもらうので…渋にしようかな…。まだ決めてません!」
のんの「高校2年生17歳、リーダーの、のんのこと佐藤乃々子です。アイドルの応援でMIXっていう、「あー、よっしゃ行くぞー」っていうのあるじゃないですか。その言葉を変えて、「あー、のんの行くよー!」って、自己紹介をしてます。ぼーっとしてるけど、リーダーです(笑)。」
――ありがとうございます。RYUTistは初の東京でのワンマンライブですよね。意気込みを聞かせてください。
わっかー「いつも新潟でHOME LIVEさせてもらってるんですけど、今回は東京で、いろんな方に見てもらいたいです。そして、このライブを見た方に、新潟に来たいなって思っていただけるようにがんばりたいです!」
――新潟、いいところですよね!ちなみに、春の新潟に来たら、これは見てほしい!とかってありますか?
全員「ええー、なんだろう?!」
のんの「あのー、チューリップが…。チューリップは、新潟の花なんですよ。だから、春になると咲くかなって…(笑)。道端とかにも咲いてます!」
ともちぃ「おっきな花畑あるよね?」
むぅたん「あるある!「来ませんか?」っていうお誘いのお手紙が学校に来ました!(註:後で調べたのですが、新潟県胎内市は日本有数のチューリップの産地で、春にチューリップフェスティバルをしているそうです)。」
わっかー「あとは桜と…新潟に、ぽっぽ焼きっていう食べ物があるんです」
ともちぃ「そうそう、お祭りのときには欠かせないんですよ!」
のんの「春祭りもやってるね!ぽっぽ焼き売ってるよね」
――ぽっぽやき?!どんなものなんですか?
わっかー「黒糖のパンで、細長くてふにゃふにゃでおいしいんです!」
――おおー、全然知らなかった!。新潟に行ったら、チューリップを見て春祭りでぽっぽやきを食べる、と(笑)。ちょっとコアな名物が聞けていいですね~。さてさて、今度はRYUTistの特徴、ウリを教えてください。
のんの「それは…せーのっ」
全員「全ジャンル、どんとこい!!」
――待ってました!みたいな感じですね(笑)。どういうことですか?
のんの「カバー曲をいろいろやってるんです。KREVAさんみたいなラップとか、マリスミゼルさんとか。バラードもやります。あんまりアイドルっぽくない曲が多いんです。英語の曲とかもやるし、いろんなジャンルの曲に挑戦してます」
わっかー「スポークンワーズもあるんだよね。」
――へぇー。詩を読むんですよね?すごいなぁ…。これはお会いしたら聞きたかったんですが、スペクトラムの「サンライズ」をカバーしてますよね。すごく好きな曲で、スタン・ハンセンっていうプロレスラーの入場曲になっていて…。
全員「知ってます!」
むぅたん「曲の間奏で、いろんなプロレスラーさんの物まねするんですよ!」
――おお、すごい!どなたのマネをするんですか?
横で聞いていらした振付の先生「全日本でハンセン氏のライバルたちを…三沢さん、ジャンボ(鶴田)さん、馬場さんです。全日本のレジェンドです。しかもお亡くなりになった方なんですよ。」
――なんと!先生ありがとうございます!ちなみに、ブルーザー・ブロディーはなんでいないんですか?ハンセンと言えばブロディーかな、と思うんですが。
先生「日本人レスラーということで…」
――なるほど~。そうか、馬場さんは新潟出身ですし、ご縁がありますよね。RYUTistの皆さんは、「サンライズ」をカバーしていてどうですか?かなり昔の曲(1979年)ですが。
むぅたん「お客さんと一緒にやって盛り上がる曲で、すごく楽しいですっ!」
ともちぃ「ウィー!ってするんだよね!最初、カバー曲が決まるとビックリすることもあるんです。この曲、ホントにやるのかな?ってこともあって。でも、いざやってみると、すごい楽しいんですよ。」
わっかー「聞いてると、のって来ちゃって歌いだしちゃうよね。」
むぅたん「あと、私たちは新潟市の古町っていうところを中心に活動してるんですけど、そこにちなんだ「チェンジザ古町」っていう曲もあります。」
――おお、カバー曲のみならず、いろんなレパートリーがあるんですね、すばらしい!これからもいろんな曲に挑戦してくださいね。では最後に、読者のみなさんにひとことお願いします。
のんの「新潟の古町を中心に活動しています。すごくいい場所なんで、ぜひ、みなさん遊びに来て、RYUTistのHOME LIVEにも来てくれたら嬉しいです。」
むぅたん「新潟は美味しいものがいっぱいだし、HOME LIVEではサンライズを唄う時もあるので、来てください!」
――行きたいですッッッ!!!今日は本当にありがとうございました!ライブ楽しみにしてます!
全員「ありがとうございましたー!」
いかがですか!こののんびり感と素直さとフレッシュネス!最初はインタビューする側もされる側も緊張しちゃってたんですが、ぽっぽ焼きのあたりからリラックスしてきて、サンライズの話題では完全にノリノリで話してくれました。よく、RYUTistについて「話してるとほんわかする。癒される」という話を聞いていたんですが、いやはや、予想以上の癒しを与えてくれました。
そして、ライブになると一転、もうキレッキレのダンスを見せてくれるんですよ。パフォーマンスはゆるゆるじゃないんです、この子たち。最初に音楽に乗せて一人ずつ登場、胸をドッキンドッキンさせていくんですが、ナレーションで「RYUTistがライブをお送りします!」と声がかかると一転、ハイスピードで踊りだすという…。一曲目がアップテンポな『Arrivals and Departures』だったのも、静と動のコントラストを鮮やかに彩っておりました。
見ていると、超絶ポップでかわいい『カラフルミルク』もやるし、RADWIMPSの『有心論』のカバーをしっとりと見せてくれるし、表現力のある子たちだなぁ、という印象なんです。特にともちぃは、有心論の主演女優。女優志望というだけあって、表情と眼差しの向こうに物語を感じさせてくれます。さらにさらに、楽曲のほうもストーリー仕立て。『冬の魔法』で真冬の恋を語ったかと思うと、時間巻き戻し!代表曲『夏の魔法』でひと夏の恋を大展開!この繋ぎは、フロアからも思わず「おおー!」と声が上がっておりました。
もうね、楽曲ごとに見せてくれる世界観の違いが楽しいんですよ。オリジナル曲『柊』なんか、まるで80年代の連続ドラマのような、過剰なほどに切なく胸に刺さる楽曲で、そこからハナレグミのカバー『家族の風景』に行くなんて、もう、今思い返しても鳥肌が立つ構成!バラードタイムって、ともすれば休憩ゾーンというか、一息つく時間になってしまいがちだと思うんですが、RYUTistは、バラードをこそしっかりと魅せることに成功しているように思いました。
歌唱力がすごく高い、というわけではないんですよ。でも、だからこそ、心に突き刺さるように歌詞の世界が迫ってくるんです。それぞれの楽曲は独立してるんですが、まるでミュージカルを見ているような気分にもなりました。いやー、ほんと、よかった!
ゆるゆるっとしたMCで発表されたのは、6か月連続5枚のシングルをリリースするとのこと!勢いスゲー!カバー曲のみならず、オリジナルの持ち曲もたくさんあるから出来ることなんですが、こういう事って大きいですよね。楽曲制作陣がしっかり存在しているから出来ること、とも言えるわけですから。
そんな連続リリースシングルから『哲学するのだ』を披露。先ほどまでのしっとり感とは打って変わって、今度は元気いっぱい!みんなの笑顔もまぶしいです。そしてそして、これも代表曲の一つですね。『Beat Goes On!~約束の場所~』で会場を大いに盛り上げます。そうそう、言い忘れてましたが、広くなったタワレコ渋谷地下のライブスペースがいっぱいになってました。レアな機会を逃すまい!という心理があったにせよ、この人気ぶりはちょっとびっくりでした。
アンコールでは、RYUTistTシャツを着て、『リタルダンド』。これはかわいらしい曲なんだけど、旅をしてるうちに友達と分かれてしまって、でもまた会おうねって曲なんですね。振付も物語仕立てで、ここでもやっぱりミュージカル的な要素を感じました。そしてこの曲、去年11月に卒業してしまったメンバー、ゆりりに向けて送られた歌。曲後のMCで「この曲をやると、5人でいられるからいいよね」みたいなことを言ってて、もうこれ、目頭ヒートアップですよ…。
最後には大定番の『ラリリレル』でシメ。今回で東京でのライブが3回目とは思えないほどに、フロア大爆発な盛り上がりでありました。ライブ後の南波一海さん、タワレコ嶺脇社長とのトークもゆるくてかわいかったですね。嶺脇さんが完全に途中から見守りモードというか見て愛でるモードに入っているのがわかりました。いやはや、盛りだくさん!大満足のライブでありました。ラリリレル、バッハハ~イ!
最後に、4人のソロショットをもう一度ずらーっと貼っておきましょう。ミニミニ美少女で演技力がしっかりしたともちぃ。最年少でふんわり感を一番感じさせてくれるむぅたん。南波さんいわく「貴族だと思ってる」高貴な顔立ちなのにアゲアゲなわっかー。そして優しく包み込むような美しさのリーダー、のんの。特別なエリート、というわけではないけれど、だからこそスペシャルな彼女たち。4月にもまた東京でイベントがあるそうで、興味を持った方はぜひぜひ足を運んでみてください。ぜーったいに心動かされますから!
RYUTistによる初の東京でワンマンライブ、皆さんにも熱気が伝わったでしょうか。今回最も心に残ったのは、ステージの中に物語性がふんだんに盛り込まれていたこと。2013年のアイドル界の潮流として、ミュージカル的というか、演劇的というか、物語性の取り入れは間違いなくあると思っているんです。去年から思っていたことではあるんですけれど(笑)、ステージで表現されるのは、ライブのノリだけじゃないと思うんですよ。少女時代やももクロが今年に入ってから、物語性のある楽曲を発表したりしてますし、次回の更新で取り上げるのも、ストーリー的な楽曲が印象的なグループです。今回のRYUTistライブでも、中盤で見られたような物語性が広がっていったら、とんでもなく見ごたえがあるステージになるような…。いろいろと考えさせてくれるライブになりました。
そしてもう一つ感じたのは、彼女たちの出身地、新潟はアイドルが文化として根付きつつある!ということ。これはもちろんNegiccoの存在が大きくいでしょう。さらには二組とも、グループの成立に芸能スクールが大きくかかわっているという共通点があります。さらに興味深いのは、メンバーが芸能スクール出身というわけではなく、運営スタッフ側に専門学校生が参加して、芸能の基礎を実地で学びながら運営していること。
スタッフの方によれば学生さんが参加しているのは…(1)作詞・作曲(一部の楽曲) (2)ダンス指導(補助) (3)音響・照明(メイン・補助) (4)レコーディング(補助) (5)物販 (6)マネージャー業務 (7)Web戦略の7つだそうで、もうこれ、完全に若い力でRYUTistを支えてるってことじゃないですか!メンバーではなく、運営スタッフの補助を学生にさせる、というこの試み、新潟における芸能文化ということを考えたら、ものすごく意義深いことをしてるんじゃないかと思います。いやー、面白い!
というところで、今回のレポートは以上です!今度はぜひ、新潟でサンライズを見てきたいと思います!!あ、あとぽっぽ焼きも食べないと…。
http://news.goo.ne.jp/article/urepia/region/urepia-13116.html