北海道大大学院医学研究科の本間さと特任教授(時間生物学)らの研究グループは、体内時計をつかさどる脳神経が働く様子を画像で捉えることにマウスの実験で成功した。米科学アカデミー紀要電子版に発表した。
研究グループによると、光を当てると蛍光色に輝き、神経細胞の活動程度によって色が変わる蛍光タンパク質を使い、約1週間、観察を続けた。体内時計に関与している脳神経が活動する姿をこれだけ長期間鮮明に確認できたのは世界で初めて。時計のずれによる睡眠障害や、時差ぼけ発症のメカニズムの解明につながる可能性があるという。
体内時計の中枢は、脳内で視神経が交差する付近の「視交叉上核」にあり、約1日周期のリズムをつくっている。マウスの視交叉上核の神経細胞に蛍光タンパク質を組み込み観察すると、リズムを刻む細胞集団が少なくとも二つあり、同調していることが分かった。
http://sankei.jp.msn.com/science/news/121206/scn12120614410004-n1.htm