新潟市は、東日本大震災で出た岩手県のがれきの試験焼却を住民の反対で延期してがれきをいったん岩手県に返すことにしていましたが、新潟市の篠田市長は「被災地にがれきを返すのは適当ではない」としてがれきを返さずに当面、市内で保管することになりました。新潟市は、先月26日、岩手県
大槌町のがれきを試験焼却するため、焼却施設に運び込もうとしましたが、地元の住民や市民グループの激しい抗議を受けて、試験焼却を延期せざるをえなくなり、がれきをいったん岩手県に返す方向で調整していました。
これについて、新潟市の篠田昭市長は「がれきを被災地に返すのは適当ではない」として、試験焼却ができるまで当面、市内でがれきを保管する考えを市議会の全員協議会で明らかにしました。がれきを入れた貨物のコンテナは新潟市江南区の信濃川浄水場に運び込まれ、4日以降、コンテナから出して浄水場内で安全性を確認した上で保管することにしています。
新潟市は、今後がれきの試験焼却に向けて受け入れに反対している地元の住民にあらためて説明していくことにしています。
篠田市長は「被災地の人たちの心情を考えて保管しようと判断した。地元の住民の皆さんの意見に対応したうえで、今後、試験焼却に向けて進みたい」と話しています。これについて、試験焼却に抗議した亀田59区中島大月自治会の
浅野ミユキ自治会長は「市の対応が 二転三転して住民としては
不安になり、不信感が募る。
話し合う場を早急に設けてもらいたい」と話しています。
http://www3.nhk.or.jp/niigata/lnews/1033919801.html?t=1354555638080