厚生労働省は9日、心臓移植を受けられる患者の年齢の上限を実質的に5歳引き上げ、64歳までとする方針を固めた。
2013年2月をめどに運用を始める。
国は心臓移植患者の選択基準で年齢の上限を定めていないが、日本循環器学会などの合同委員会が1997年、心臓移植は「60歳未満が望ましい」とする適応基準を設けている。同学会は適応基準に基づき、患者ごとに移植の必要性を判断していたが、移植を待つ患者が高齢化していることなどから、適応基準を「65歳未満」に変更することを同省に提案していた。
9日に開かれた国の臓器移植委員会は、こうした学会の動きを踏まえ、国の選択基準に新たに「60歳未満」「60歳以上」の区分を作ることを決めた。緊急度が同じ場合は原則、患者数の多い60歳未満への移植を優先することを条件に、60歳以上の患者が移植希望者になる道を開いた。
http://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/nation/20121110-567-OYT1T00336.html