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「火事の原因」になりやすいものって?

あわてて家を出た後で、「アイロンのコンセントは抜いたかな?」「火の元大丈夫かな?」と急に火事への不安がよぎった経験はありませんか?平成23年度の総出火件数は50,006 件。実に日本国内で1日あたり137件、11分に1件の割合で火災が発生しています。(※消防庁「平成23年(1月~12月)における火災の状況(確定値)」) 常に“火の用心”という言葉を心に刻んでおきたいものです。今回は火事を防ぐ住まいの工夫についてご紹介します。

 

●出火件数の最も多い地域は?
出火件数を都道府県別にみると、もっとも多いのが「東京都」。2位は「大阪府」、3位「愛知県」、次いで「神奈川県」(※1)という順に。人口が多いところは、火災件数も多くなる傾向にあります。その一方、人口10万人に対する出火件数を比較すると、意外にも1位が「鹿児島県」、2位「山梨県」、3位「高知県」という結果に(※2)。都会は発生件数が多いものの、対人口比では地方都市が大都市より高い傾向に。いずれにしても住む地域を問わず、一人一人が防火意識を高める必要はありそうです。

※1 消防庁防災情報室「火災年報」2008年
※2 総務省統計局 2009年のデータを元に集計

●出火原因って?
気になる火災の出火原因を調べてみると、最も多いのが「放火」でした。平成9年から15年連続で最多となっています。

1位 「放火」5,632 件(11.3%)
2位 「たばこ」4,752 件(9.5%)
3位 「こんろ」4,178 件(8.4%)
4位 「放火の疑い」3,931 件(7.9%)
5位 「たき火」3,443 件(6.9%)

(消防庁「平成23年1月~12月中の製品火災に関する調査結果」)

11.3%という高い割合を占める「放火」。4位にランクインした「放火の疑い」を合わせると、約5件に1件の割合で放火による火災が発生していることになります。放火は未然に防げるものではありませんが、家やベランダの周りに燃えやすい物を置かない、暗い場所をつくらないなど、意識を高めることは大切かもしれません。もし、マンションやアパートの周囲で気になる場所があれば、管理会社や大家さんに照明器具を設置してもらうように交渉してみてはいかがでしょう。

●意外なところから火災が発生!?
放火やたばこといった出火原因のほかにも、意外なことが原因になっている事例もいくつか報告されています。

<ケース1/電気製品の不具合による火災>
電気ストーブや電気コンロ、電子レンジなど電気製品から出火したケースは年間136件に上ります。(※)たとえ電気製品であっても火災が発生する可能性はあります。焦げ臭いにおいはしないか、煙は立っていないかなど、電気製品の使用中は五感を働かせ疑ってみることも必要です。

また、火災の原因が同一製品に起因しているケースもいくつか報告されています。東京消防庁のホームページ
(http://www.tfd.metro.tokyo.jp/hp-cyousaka/seihin/index.html)には、管内において、同一製品が原因で火災が発生した事例が製品名とともに掲載されているので、一度確認をしてみてはいかがでしょう。

※消防庁「平成23年1月~12月中の製品火災に関する調査結果」

<ケース2/動物による火災>
ゴキブリやネズミ、クモ、その他にもペットが原因で火災が発生することもあります。ゴキブリの死骸が基盤部分に付着して回路をショートさせて出火したケースや、分電盤のブレーカーの結線部分にネズミの死骸が挟まり火花が出ていたケースなど。電気器具の管理や清掃、生活圏に動物が入り込まないように気を付けることが大切です。またプレーリードッグや飼い猫などペットによる火災の発生事例もあります。ペットを飼っている人は、留守中はなるべく放し飼いをしないか、コンセントを抜いておくなど、いろんなことに目を配る必要があるでしょう。

※東京消防庁予防部調査課

●「住宅用火災警報器」の義務化
住宅火災による死者の発生状況で最も多いのが「逃げ遅れ」です。火災の発生をいち早くキャッチすることはとても大切と言えます。そのためにも住宅用火災警報器の設置は欠かせないでしょう。これは現在、消防法によって設置が義務付けられています。

・新築住宅は、全国一律で平成18年6月1日~
・既存住宅については、市町村条例の規定により平成23年6月1日まで順次

賃貸住宅の場合、設置の義務は所有者(大家さんなど)、管理者(管理会社など)、占有者(入居者)にあります。まだ設置されていない場合は、これら関係者間で話し合うことが必要です。ちなみに普及率が90%を超えている米国では、火災による死者数がピーク時より半減したとの報告もあります。日ごろから防火意識を持つことはとても大切なこと。まずは身近なところから始めてみてはいかがでしょう。

http://chintai.mynavi.jp/contents/sumaioyakudachi/2012/09/19/22/

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