携帯電話などの情報機器や電子メールの普及で、漢字を正確に書く力が衰えたと感じる人が66.5%に上り、10年前より25ポイント以上増えたことが20日、2011年度の文化庁の国語に関する世論調査で分かった。
同庁国語課は「機器の普及を反映し、今後も増えると予想され、大きな課題だ」としている。
調査は2~3月、全国の16歳以上の男女を対象に面接方式で行い、2069人から回答を得た。
機器の普及による情報交換手段の多様化が、日常生活に与えた影響について尋ねた。その結果、年代別では40代で「漢字を書く力が衰えた」と感じる人が最も多く、79.5%に上った。
同じ質問をした前回の01年度調査では、30代の57.7%が最多だったが、今回は20代から50代全てで7割を超えた。「特に思い当たらない」は21.4%から7.7%まで減った。
一方、「口頭で済むことでもメールを使うようになった」は29.5%で、「直接人と会って話すことが面倒くさく感じるようになった」も18.6%いた。それぞれ12.3ポイント、7.3ポイント増加しており、対話や意思疎通の方法にも影響を与えている可能性がある。
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