「自分へのご褒美」禁物
習慣化「最もいい」
「節約は体重を減らすダイエットと似ている。多くの人がチャレンジするが、たいてい失敗する」と話すのは、ファイナンシャルプランナーの小山信康さんだ。小山さんは5月に出版した著書『やってはいけない節約』(マイナビ新書)で、誤った節約をしないよう警鐘を鳴らしている。
ダイエットと同様、節約の大敵が「リバウンド」だ。無理な節約を続けると、ストレスがたまる。その反動で、「自分へのご褒美」と言い訳してムダ遣いしてしまうというのが、典型的なリバウンドだ。給料日前は食費を切りつめ、給料日に豪勢に外食する、というようなパターンだ。
節約は、家族旅行や交際費なども含めた家計全体で考えないと意味がなく、長い期間、取り組まないと効果も上がらないという。
「1か月で何円節約できた」といった達成感を生む節約術も、結局はリバウンドを招くと小山さんは指摘する。当たり前のこととして日々、粛々と行える節約こそが理想なのだ。「水筒を持ち歩いて、ペットボトルを買わないというような、習慣化した節約が最もいい」という。
節約の常道「まとめ買い」にも落とし穴がある。缶ビールを1ケース(24本)まとめ買いする人は多いはず。1缶ずつ買うより、確かに単価は安くなるだろう。
でも、たくさん買い置きがあるからと、飲む量が増えてしまっては節約にならない。まとめ買いするなら、「1週間に6本まで」など飲むペースまで決めておくのが、節約の鉄則だ。
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