東日本大震災後の昨年3月に負傷者の手当てや搬送などに従事した国の災害派遣医療チーム(DMAT)約170人を対象とする調査で、現場で感情的に取り乱したことを恥じたり、翌4月時点で1日4時間以上も震災関連のテレビ番組を見ていたりした隊員は、心的外傷後ストレス障害(PTSD)の症状が強かったことが分かった。
DMAT事務局がある国立病院機構災害医療センター(東京都立川市)の精神科医師らが25日付の米科学誌プロス・ワンに発表した。
DMATは1チームが医師と看護師、事務調整員の計5人で構成され、今回の震災で初めて被災地に派遣された隊員が多かった。
長時間の震災番組視聴が精神状態を悪化させる原因となったのか、悪化した結果として視聴し続けたのかははっきりしない。研究チームの西大輔さんは「現場で取り乱したり、震災番組を見続けたりした場合はPTSD症状が強くなると周知されれば、隊員本人が早く気付いて受診できる」と話している。
[時事通信社]
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