こんにちは、美容研究家の境貴子です。
歓送迎会やお花見などの宴会の席も多い季節、ワクワクしながら日々忙しい生活を過ごしていることと思います。突然ですが、舌をベーっと出してみてください。しっかり真っ直ぐ伸びていますか?
舌を出したときに細かく震えていたり、左右のどちらかに曲がっている方、実は体力が著しく低下している可能性があります。以前、東洋医学に基いた「目や爪」で健康状態をチェックする方法をご紹介しましたが、今回は「舌の色、形、舌苔」の状態を見て、現在の体調を簡単にセルフチェックする方法をご紹介します。
■舌の状態チェック
白っぽい:貧血気味、疲れやすい、虚弱体質、体の冷えなど
赤みが強い:体の水分不足、精神疲労など
赤みが紫色:血液の黒ずみ(ドロドロ血液)、肩こり、腰痛、生理痛など
舌に亀裂が入っている(地面のひび割れのような亀裂):体の水分不足、口腔内の乾燥(唾液の分泌が少ない)、ストレス過多など
舌に歯形が付いている:水分過剰によるむくみ、胃腸機能不良など
舌苔が厚く真っ白:胃腸障害(不消化物が溜まっている)、冷えなど
舌苔が薄く、ほとんどない(部分的に苔がない):水分不足、アレルギー体質など
舌苔が黄色い:食べ過ぎ、風邪(発熱)など
舌苔が黒っぽい:極度な体力低下、高熱、抗生物質の長期摂取
※ 舌苔:舌表面に付着している白いカスのようなもの
顔には体の健康状態を示す様々なシグナルが現れますが、舌は顔の中でも特に体の状態がよく表れる部位として重要視されています。舌が大きくて厚い人は、体も大きくてがっしりした体格で、反対に小さくて薄い人は、ヒョロっと痩せ型の方が多いようです。
本来、健康な舌は薄ピンク色で表面に薄く白い苔がついている状態と言われています。舌苔の厚さとして、苔下の舌の色が見えるくらいが適当なようです。舌苔の働きについては未だ十分に解明されていないようですが、口腔内細菌の生態系の維持や、舌の味覚を感知する小突起を保護している、という説があります。最近では舌苔が口臭の原因であるかのように言われていますが、本来苔だけではそれほど臭わないとの事。正常な状態の舌苔は、むしろ口臭を防ぐ役割を果たしていると考えられているようです。舌苔を無理に剥がそうとすると舌を傷つけてしまったり、細菌の防御反応が働き、舌苔が必要以上に厚くなることもあるようですので、落としたい方は、力を入れずに軽くブラシで擦って苔を落とす程度にすると良いでしょう。
また、初対面の人に口臭で第一印象を悪くしてしまうのはとっても残念な事です。そこで、簡単な口臭予防についても見ていきましょう。
■口臭予防について
朝食を摂る事が最も効率の良い対処法です。朝食を摂らない方は、もしかしたら周囲に多大な異臭被害を与えているかもしれません。寝起きや空腹時は口臭が強く、午前中は正にピークタイムなのです。その理由は以下の2点。
1. 唾液の分泌が促される
朝の起きぬけは誰しも口臭が気になります。これは寝ている間の唾液の分泌が極端に減少する事が原因です。実は、唾液は口内の雑菌の繁殖を抑える役割をしています。また、午前中は本来、自律神経が活発になりやすい時間なのですが、エネルギー補給をしないとそのスイッチが入りづらいので、脳や身体の働きが鈍り、唾液の分泌にも影響が及びます。朝食を摂って体をしっかり目覚めさせ、唾液量を早めに増やす努力をしましょう。
2. 胃から発生するガスが抑えられる
空腹時は胃の中に消化すべき食べ物がないので、食べ物を消化するのに必要な膵液が胃で分解されます。その時に発生するガスが呼気と混じって口臭となるのです。空腹時の口臭は膵液が原因なので、ご飯を食べているときに口臭は発生しません。歯磨き粉は大抵ミントなどの爽やかな香りのものが多く、食後の歯磨きの目的は一見すると口臭予防がメインのように思われがちですが、実は食後に口臭はしませんし、歯磨きはあくまでも一時的な口臭除去にしかなりません。
舌はその時の健康状態がすぐに現れます。毎朝舌をべーっと出して、色、舌苔の量をチェックしてみましょう。飲み会で酷使している胃腸や内臓が悲鳴をあげていないか、体を気にかけてあげるといいですよ。
http://news.goo.ne.jp/article/lifehacker/life/lifehacker_22620.html