◇震災メモリアル施設に30人 宮城の阿部さん活動報告も
中越地震(04年)の震源地となった長岡市川口地区にある震災メモリアル施設「川口きずな館」で26日、防災の広域ネットワーク組織「チームあいきょう」の発足式が開かれ、同市や東京都、千葉県などから30人が参加した。東日本大震災で壊滅的な被害を受けた宮城県石巻市で、ワカメの養殖に取り組む、阿部勝太さん(26)の活動報告もあった。
東京都中央区のNPO法人「地域交流センター」が中心となり、長岡市を流れる信濃、魚野川から、首都圏を流れる利根、江戸川まで、人の交流も川のように切れ目なく数珠つなぎになって進め、緊急時に広域的に助け合おうと設立した。
「あいきょう」の名は慈しみ、敬うという仏教用語「愛敬」に由来するという。
この日、石巻市で昨年7月ごろから、三陸ワカメの養殖を再開した阿部さんが、被災時の写真を示しながら講演。前日に同地区のイベントで新鮮なワカメを販売した阿部さんは「震災前は新潟や長野まで直接売りに来ることはなかったので、新たなつながりができた。おいしいワカメを食べてもらうことを通じて、色々な土地の人と会話したい。販売より話すこと自体がありがたい」と話した。
今後、同組織は川口地区での川下りイベントや、瀬戸物を売るカッパ市の各地での開催などを通じて交流を進めるほか、大震災の被災地支援もする予定。
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