国土交通省は19日、トラックやバスを対象にした東北地方などの高速道路無料化について、8月末にも制度を打ち切る方針を固めた。トラックによる制度悪用が相次いでいる実態を踏まえ、継続は難しいと判断した。22日に開かれる「高速道路のあり方検討有識者委員会」に諮った上で、23日に大畠章宏国土交通相が正式表明する。
東北の高速無料化は、東日本大震災の被災地支援を目的に、被災者が運転または同乗する車や、トラックなど中型車以上を対象に6月20日に始まった。期間は被災者が1年間、トラックなどはもともと8月末までの予定だったが、国交相は期間延長に意欲を示していた。
しかし、対象エリアで入りエリア外で出る場合や、その逆でも、すべての利用区間の料金が原則無料になる仕組みを、トラックが悪用する事例が多発。同省の7月の調査では、常磐自動車道水戸インターチェンジ(IC)を利用したトラックの約14%に悪用の疑いがあることが判明していた。被災者については、トラックも含めて全車種で9月以降も無料化を続ける。
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