この夏、家庭で簡単にできる「干し野菜」を始めてみてはいかがだろうか。野菜を効率良く使いきることができるし、料理のレパートリーも広がる。室内干しできる機器も販売されているため、梅雨のシーズンでも腕をふるえそうだ。(経済部 浜田賢一)
野菜を干すメリットは様々だ。第一に、いつもなら捨ててしまう野菜の葉や皮、芯も干せばおいしく食べられる場合がある。また、乾燥することで野菜本来の味が凝縮される。食感も変わり、料理のバリエーションも広がる。さらに、火の通りが良く、味がしみ込みやすいため、いため物や煮物を短時間で作れる。
干し野菜に詳しいフードコーディネーターの広田有希さんが勧める、干し野菜作りの手順は次の通り。
〈1〉野菜をよく洗い、水分をしっかり拭く
〈2〉晴れた日のベランダなど、日光が当たって風通しの良い場所にざるに入れて干し、夜はざるごと室内に取り込む
〈3〉表面が乾いてしわが寄ったり、しんなりしたら、袋などに入れて冷蔵庫で保存する――。
野菜の種類によるが半日~2日程度で干し野菜になる。
トマトなど種のある野菜は、あらかじめ種を取り除いておこう。また、もやしや、レタスなど水分量が多い野菜は、干し野菜には向かないようだ。
天日干しする際に、市販の干しかごを使えば、鳥や虫などに食べられる心配がなく、風通しも良い。
一方、天日干しが難しい梅雨時でも、室内で干し野菜を作れる機器がある。天日より早く仕上がり、ドライフルーツやビーフジャーキーを作れるタイプもある。
干し野菜を使ったレシピ例
■材料=2人分
干しきゅうり(スライス)2本分/サケの切り身(皮付き)1枚/ごはん2膳/卵1個/しょうゆ、塩、白ごま適量
■作り方
《1》熱したフライパンに油(分量外)をしき、溶いた卵をふんわりの状態にいためておく。
《2》サケの身と皮を分け、皮はこんがりぱりぱりになるまで弱火でじっくり焼き、細かく刻む。
《3》身を焼く。焼けたら取り出しほぐす。
《4》サケの脂で干しきゅうりを軽くいため、ごはんを入れる。
《5》ごはんがほぐれたら、〈2〉と〈3〉と〈1〉の順番で入れ、塩、しょうゆで味を調え、白ごまをふる。
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