障害のある子どもが地域の普通学校に自然に通えることを目指す全国集会が3、4の両日、横浜市中区のかながわ労働プラザで開かれた。障害児者、保護者、教員ら約320人が参加し、「障害者権利条約を批准したにもかかわらず、逆に障害児の分離教育が進んでいる」と指摘。特別支援教育の在り方などを批判した。「障害児を普通学校へ・全国連絡会」(東京都)の主催。
集会では、「出生前から就学まで」などテーマごとに5分科会を開催。障害のある子どもが排除されず、障害のない子どもと共に学ぶことを目指すインクルーシブ教育の理念から課題を検討した。
早期発見、早期療育によって就学前から振り分けが進み、普通学校に入りにくくなっている現状や、障害児が高校から排除されている実態などが全国から報告された。参加者は「障害者が地域で暮らしていくためには、普通学校で地域の人間関係を築かなければならない」などと強調した。また、高校進学は運動によって実績が積み重ねられていることも指摘され、地域を超えた連携が訴えられた。
2016年4月から施行される障害者差別解消法についても検討し、支援員などの合理的配慮が状況によっては子ども同士の関わりの壁になる可能性も指摘された。本人の思いや、子ども同士が学び合う関係を基本に考えることが重要などと確認された。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151005-00004209-kana-l14