今ではハッピーマンデー制度で9月の第3月曜日が敬老の日と定められています。しかし、少し前までは、9月15日でした。現在は国民の祝日として制定されている敬老の日。その由来とは?
なぜ敬老の日は9月にあるの?
長年社会に貢献してきた老人を敬う日が敬老の日。現在ではWHOの定義により、65歳以上を老人とし、敬老の日に敬う対象とされています。
しかし、なぜ9月に敬老の日があるのでしょうか。
推古天皇元年である593年に、聖徳太子が大坂に四天王寺を建立した際、四箇院の制をとりました。四箇院の制とは、今で言う寺院、薬局、病院、老人ホームをひとかたまりのシステム化したような社会福祉事業でした。その中でも老人ホームの役割を果たしていたとされる非田院が建立されたのが9月15日だったそうです。
その後、1947年に兵庫県多可郡野間谷村の門脇政夫村長と山本明助役が、非田院建立の日にちなみ、9月15日を「としよりの日」として敬老会を開いたのが現在の敬老の日の始まりといわれています。
1963年に老人福祉法が制定され、としよりの日あらため、老人の日となります。国民の祝日となったのは、2003年。老人の日が敬老の日として制定されました。
敬老の日の由来を見ると、なんとなく日本独自の風習のように思えますが、実は海外にも似たような日があるのです。アメリカ、カナダ、イギリスでは、「Grand Parents Day」というのがあります。直訳すると祖父母の日。
日にちは、アメリカは、9月の最初の日曜日、カナダは9月の第2日曜日、イギリスは10月の第1日曜日です。
海外ではいずれも日曜日に設定され、お休みですが、日本のように祝日に制定している国は世界でも珍しいようです。それだけ日本では老人を大事にしているということなのかもしれませんね。
敬老の日には、贈り物をしたり、最近ではシルバーウィークなどのお休みを利用しておじいさん、おばあさんに会いに行くという家族も多いのでは。
海外でもGrand Parents Dayには、花を贈ったり、一緒に食事をするようです。どちらかというと、父の日や母の日に近いイメージでしょうか。
敬老の日は、お子さまも一緒に、おじいさん、おばあさんと過す機会を設けたいものですね。一緒に過すことで、お子さまに高齢者を敬う気持ちを教えてあげるよい機会にもなるはずです。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150914-00010000-benesseks-life