難しい英単語を聞くと、右脳の活動が高まり、易しい単語の時には左脳が活発に働くことが、首都大学東京の萩原裕子教授らが小学生約500人の脳活動を計測した研究でわかった。
右脳は音のリズムや強弱の分析にかかわっているとされ、研究結果は、英語を覚えるにつれ、右脳から左脳に活動の中心が移る可能性を示している。外国語の習い始めには音を聞かせる方法が良いのかなど、効果的な学習法の開発につながるかもしれない。米専門誌電子版に25日掲載される。
萩原教授らは、国内の小学1~5年生が、難度の異なる英単語を復唱している時の脳活動を測定した。abash、nadirなど難しい英単語を復唱する時は、右脳の「縁上回(えんじょうかい)」と呼ばれる場所の活動が活発になり、brother、pictureなど易しい英単語では左脳にある「角回(かくかい)」の活動が高まった。萩原教授によれば、新しい外国語を学ぶ時には、まず右脳で「音」の一種として聞くが、慣れるにつれ、日本語を聞く時のように意味を持つ「言語」として処理するようになるとみられるという。
単語の意味を理解するなど言語を処理する能力は主に左脳がつかさどると考えられている。だが、子どもが外国語を覚える時の脳活動については、よくわかっていなかった。
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