福井市の尾上幼稚園創立100周年記念講演会(福井新聞社後援)が7日、同市の西別院で開かれた。「尾木ママ」として人気の教育評論家、尾木直樹さんが「今こそ手塩にかけて―幼児教育の大切さ」と題して話し「お母さんがしっかりと抱っこしてあげることが子どもの成長に重要」と語りかけた。
同園の保護者や関係者ら約650人が聴講した。
尾木さんは、科学の進歩に伴い、子育てについて昔とは異なる考え方が出てきていると指摘。胎内の赤ちゃんをカメラで見ると、母親が笑うと赤ちゃんも笑い、母親が怒られていると赤ちゃんの顔もゆがむことを紹介し「お母さんがつらい思いばかりしていると生まれつき笑わない子になる。お母さんが笑顔であふれるような家庭、まちづくりが大切」と話した。
また、乳幼児期の母親との「基本的信頼感の形成」が、その後の子どもの精神的安定感や学力面にも影響すると強調。「昔は赤ちゃんが泣いていると抱きぐせがつくから簡単に抱っこするなといわれたが、今の脳科学者に言わせると24時間でも抱っこしたほうがいい」と話した。
尾上幼稚園は仏教の教えに基づいた幼児教育を進めるため1915年、西別院が建物の一部を開放して創設した。この日は記念式典もあった。
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