[新潟県福祉保健部生活衛生課より]
今週、レンゲツツジの花を食べて食中毒になった事件が発生しました。新潟県では過去にレンゲツツジによる食中毒は例がありませんが、昔から毒のある植物として知られていました。
レンゲツツジは、木の高さが1~2mで5~6月にかけて朱紅色の花を咲かせます。
日当たりの良い山地に自生していて、長野県、群馬県、山梨県にはレンゲツツジの見事な大群生地が知られております。また、庭木として植栽している方もおり、今回の原因となったレンゲツツジは庭木の花を摘んで食べたことによる食中毒でした。
ツツジ全てに毒があるわけではありませんが、厚生労働省のホームページによるとツツジ科の植物には毒をもつものが多く、蜜にも毒性成分があることが
あり、注意が必要と記載されています。代表的なツツジ科の花にシャクナゲがあり、花、葉、茎のすべてにグラヤノトキシンという毒があります。
欧米では花の蜜を吸った児童や馬、羊などの家畜の中毒が報告されています。
身近な植物の中には食べると中毒する植物があります。観賞用の植物は決して食べることがないように注意しましょう。
また、「エディブルフラワー」という食べられる花を目にする機会が増えてきましたが、これは食用として栽培された花です。
同じ品種であっても観賞用の植物は食用には使用しないでください。
最後になりますが、食用と正確に判断できない植物は、絶対に「採らない!」「食べない!」「人にあげない!」をしっかり守り、美しい花と正しくおつき
あいしましょう。