[ カテゴリー:生活 ]

ほとんどの人が知らない正しい足首まわし。手軽にできて免疫力アップ効果も

スポーツの前、ヨガのレッスン、ストレッチなどさまざまな場面で、私たちは足首をまわしてきました。「筋肉の緊張をほぐすことが、ケガを防ぎ、身体能力を発揮するために必要だから」「血流を良くしたいから」など、目的もいろいろ。しかし多くの人が普段している「足首まわし」では、ケガの予防効果、パフォーマンスアップ効果、健康効果はほとんどないと主張しているのは、『体がよろこぶ超「足首まわし」: 体と心の疲れ・不調・痛み・冷えをとる一生役立つ健康法!』(ミッキー寺澤著、三笠書房)の著者。

そこで本書では、そのような「なんちゃって足首まわし」を、「本当にからだに効く足首まわし」に変えるためのコツを紹介しているわけです。2章「7万人を劇的に変えた!『簡単、早い、楽しい』足首メソッド」から、まずは自分の足首の現状をチェックする「足首ゆるゆるチェックシート」を見てみましょう。

 

足首ゆるゆるチェックシート

目的は、足首の柔らかさをチェックすること。あてはまるものにチェックをつけてください。

□立った状態で、太ももを片方ずつ高く上げてもグラつかない。
□片足立ちを、30秒間グラつかずに続けられる。
□目をつむったまま、30秒間つま先立ちができる。
□左右の膝頭をつけ、足を揃えて、イスに長時間座っていられる。
□ラクに正座ができて、痛みをどこにも感じない。
□ラクにあぐらで座れて、痛みをどこにも感じない。
□足の指で地面をしっかりつかめる。
□左右の足の間をなるべくピッタリとくっつけ、両手を前に伸ばし、かかとを上げずにしゃがむ。そのまま、手を腰の後ろにまわしても安定している。
(47ページより)

チェックの数が0~2個は、「足首カチカチ警報」タイプ。足首にコリがある、左右の足首に差があって均等に使えていないそうです。

チェックの数が3~5個は、「足首コリコリ注意報」タイプ。足首に、少しコリがあり、冷えやむくみといった悩みも多いのだとか。

チェックの数が6~8個は、「足首ゆるゆる健康タイプ。足首は柔らかく保たれ、土台はしっかりと安定しているといいます。
(47ページより)

 

足首まわし・ここだけポイント

 

次に、足首まわしのポイントを確認しましょう。基本は、すべての動作をゆっくり、じっくり、静かにやること。心臓の鼓動のリズムを感じると、よりよいそうです。そして回数よりも質。小さな動きでも、からだの深部を感じると効果が出るとか。

徹底的に距骨(きょこつ)と関節に意識を向け、足首の「奥」をしっかりつかむこと。ちなみに距骨は、足首を曲げてもっともくぼむところに人差し指をあて、くるぶしの後ろ側に親指をあてるとつかめるそうです。距骨は足首まわしにとって重要な部位のようなので、おぼえておくことが大切だと思います。

足首まわしを、「からだへのご褒美」ととらえる。いつでもどこでも、1日に何回やってもOK。「気持ちいい」という感覚を大切に、痛みなどを感じたら無理せずやめること。そして、できれば素足でやるのがいいとか。全身のなかで、足首は注目されにくい部位なので、自分をいつくしむつもりで、しっかり触るのがいいと著者は説明しています。

 

基本の足首まわし

 

 

1.イスに座って右足を左の太ももに上げ、片足だけあぐらを組む。
2.右手の親指と人差し指で、右足首の距骨をはさむ。
3.右の足指の間に左手をなるべく奥まで入れ、グゥッと握る。
4.1周15秒以上かけて、足首をゆっくり大きくまわす。
5.3回転したら、反対向きに3回転。左足も同様。
(53ページより)

 

「基本の足首まわし」は、冷えたりこったりしやすい足首を気持ちよくゆるめ、全身の血流を改善する効果が。免疫力アップ、老化防止、美容効果があり、生活習慣病の予防・改善や、不眠の解消にもつながるそうです。また、足裏や足先の痛み、外反母趾といった足特有のトラブルにも効果的。
(52ページより)

 

外出先でも手軽にできる

 

次にご紹介するのは、足首まわしの「外出先編」。以下の4つから、やりやすいものをチョイス。回数や動かし方にこだわらず、やりやすいものを選べば大丈夫。気持ちがいいと思う範囲で取り組むことが大切で、やはり素足で行うと効果的だといいます。

 

外出先編I 立って手軽に「足首ブラブラ」

 

1.右足を軽く持ち上げる(イスの背もたれや壁などに手をついても可)。
2.30秒間、足をブラブラさせる。足首の関節、距骨のまわりにスキマをつくるイメージで。
3.左足も同様に。
4.両足で立ち、足指に力を入れる。足の裏で、しっかりと地面を踏みしめる。
(55ページより)

 

 

外出先編II 寝たきり予防にも!「足首マゲマゲ」

 

1.足を少し開いて立つ(イスの背もたれや壁などに手をついても可)。
2.膝を足先より前にまっすぐに突き出すイメージで、足首をゆっくり曲げる。左右の足に、できるだけ均等に体重をかけるように。
3.もとの姿勢に戻る。
4.今度はつま先で立つ。指先にしっかり力を入れて安定させること。
5.もとの姿勢に戻る。
6.2〜5を3回くり返す。
(57ページより)

 

 

外出先編III 高齢者・子どもも安心「足首トントン」

 

1.両足を揃えて体育座りする。
2.親指以外の4本の指を使って、距骨の前側を2~3分、軽いタッチで優しく叩く(タッピング)。
3.内くるぶしや外くるぶしの下や後ろもタッピングする。
(58ページより)

 

 

外出先編IV 奥から伸ばす「かかとグルグル」

 

1.イスに座って右足を左の太ももに乗せる。
2.足裏が見えるようにしながら、右手で右足の距骨をつかむ。
3.左手の手のひらの中央に、かかとのとがった部分をあて、グルグルとまわす。
4.逆まわしも同様に。
5.左足を右の太ももに乗せ、2〜4を同様に行なう。
(59ページより)

 

冷房などで足先が冷えてしまったとき、夕方になって足がむくんでしまったときでも、どこでもできて即効性があるそうです。

 

✳︎

 

解説もシンプルでわかりやすいので、足首まわしのコツがすぐにつかめるはず。デスクワークの多いビジネスパーソンには、特にお勧めできます。

(印南敦史)

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