(株)エムティーアイが運営する女性のカラダとココロの健康情報サイト『ルナルナ』が、「乳幼児の夜泣きについて」の調査を実施したところ、これといった理由がないのに、赤ちゃんが夜中に急に泣きだし、なかなか泣きやまない「夜泣き」について、女性たちがどんな対策をとっているのかが明らかになった。根本的な解決策がないため、多くのママを悩ませている「夜泣き」を、上手に乗り切るヒントが見つかるかもしれない。まさにそんな悩みを抱えている方は、ぜひ参考にしてほしい。
■夜泣きの期間は平均6か月前後!赤ちゃんによって個人差も
まずはじめに、夜泣きが始まった時期と、おさまった時期について聞いたところ、夜泣きが始まった月齢で、1番多かったのは「4カ月~6カ月」で35.3%、次いで「0カ月~3カ月」の29.7%だった。最も早い人が「生後0カ月」、最も遅い人が「生後28カ月(2歳4カ月)」で、平均は「生後6カ月」という結果に。一方、夜泣きがおさまった月齢で、1 番多い回答は「13カ月~18カ月」で31.5%、次いで「10カ月~12カ月」で24.4%だった。最も早い人が「生後1カ月」、最も遅かった人が「4歳」で終わり、平均は「生後13カ月」という結果となっている。平均すると、夜泣きの開始時期は「生後6カ月」から、終了時期は「生後13カ月」で、夜泣きの期間は約6カ月だった。しかし、実際にはもっと短い人もいれば長い人もおり、夜泣きが始まる時期やおさまる時期、どのぐらい続くかは、赤ちゃんによって個人差があるといえそうだ。
■約8割の人が「眠れなくてつらい」としながらも、赤ちゃんを心配する声が多数
次に、夜泣きでつらいと感じたことがあるか聞いたところ、「はい」と答えた人が58.6%、「いいえ」と答えた人が41.4%と、つらいと感じている人がやや多いという結果となった「夜泣きがつらい」と感じた人に、その理由を聞いてみると、1位は「睡眠時間が取れない」で77.5%、2位は「泣いている理由がわからない」60.5%、3位は「いつ夜泣きがおさまるのかがわからない」50.5%。約8割の人が、睡眠時間が取れないことに対して、つらいと感じていることがわかった。
しかし、自由回答には、「対応の仕方がわからず、ただひたすら抱っこ」「これ以上何をどうすればいいのかわからない」という戸惑いの声や、「どこか悪いのではないかと悩み、心配が募る」「もしかして何かの病気で痛みなどを訴えているのかも…と不安になる」といった赤ちゃんを心配する声が多く寄せられ、「眠れなくてつらい」と思いながらも赤ちゃんを心配するママの気持ちが伝わってくる結果となった。
■夜泣き対策には、睡眠リズムの調節と、ママと赤ちゃんのココロのリラックスが大切
では、夜泣きを防ぐためにどんな工夫をしているのか。47.0%の人が回答した「添い寝する」が最も多く、「そばに寄り添って眠ることで赤ちゃんを安心させることができたら…」と考えるママの気持ちがうかがえる。次いで「昼間に運動させる」(38.9%)、「遅い時間に昼寝をさせない」(28.8%)、「昼寝を長くさせない」(18.0%)、「朝早く起こす」(15.1%)など、運動をさせたり、規則正しい生活を心がけるように工夫している人が多いことがわかった。
そのほかにも、「寝てほしいという気持ちで接するのをやめる」「あまり興奮させないように遊ぶ」「寝る前にベビーマッサージをする」という声もあり、ママが焦ったりイライラしたりせず、赤ちゃんをリラックスさせて眠りにつかせることが大切と考える人が多いようだ。
■夜泣きには、まず「抱っこ」と「ミルク」で“安心”と“満腹”が第一手段?
赤ちゃんが夜泣きをしたときの効果的な対処法について聞くと、最も多かったのは「抱っこする」で72.5%、次いで「おっぱい(ミルク)を与える」が67.3%だった。赤ちゃんが泣いたら、まずは「安心させること」「おなかを満たすこと」がママたちの第一手段といえそうだ。ほかにも、「話しかける」(28.2%)、「一度起きて遊ぶ」(16.7%)「音や音楽を聞かせる」(10.8%)、「ドライブに連れ出す」(8.1%)など、無理に寝かせようとするのではなく、気を紛らわすことも、ひとつの方法と考えているようだ。自由回答では、「自分(ママ)のおなかを触らせる」「手で赤ちゃんの顔に触れる」「ビニール袋のシャカシャカ音を聞かせる」「おくるみで包む」などの声もあり、毎日試行錯誤しながら、わが子にあった対処法を見つけ出そうとしているママの努力が感じられる。
■毎晩続く夜泣きには、近所とのコミュニケーションも重要
毎晩、夜泣きが続くと、「ご近所に迷惑では?」と不安になる人もいるのではないだろうか。そこで、夜泣きについて、近隣の住人に対して何か対策をとったか聞いたところ、「はい」が11.7%、「いいえ」が88.3%で、8割以上の人は対策をしていないことがわかった。「したい気持ちはあるけれど、育児でバタバタしていて余裕がない」というのが実情のようだ。
では、「はい」と回答した人に、どのような対策をとったのか聞いてみたところ、事前に夜泣きで迷惑をかけることを伝えておいたり、ドアや窓の開閉など、可能な限りの防音対策をしたという意見が多くみられた。赤ちゃんは泣くのが仕事とはいえ、近隣への配慮として「すみません」という気持ちを伝えたり、日頃からご近所とコミュニケーションを図ったりすることで、急な夜泣きの時にも慌てず、安心して対処することができるのかもしれない。
具体的な対策についての意見は以下の通り。
・「産後、菓子折りを持って『ご迷惑をお掛けするかもしれません』と挨拶しに行った」
・「近所の人に会ったら、夜泣きの時期でうるさくてすみませんと謝っている」
・「ドアや窓を閉め、なるべく奥の部屋に行くなど防音対策をした」
・「周り近所に赤ちゃんが居ることを伝え、窓や雨戸・防音カーペット・部屋の防音対策」 etc…
■夫が協力的との回答は半数!でも「もう少しなんとか…」という妻の本音も
次に、夫が夜泣きの対処に協力的かを聞いたところ、「協力的」「どちらかといえば協力的」を合わせると49.7%とほぼ半数の人が協力的と回答している。一方で、「どちらでもない」「どちらかといえば非協力的」「非協力的」を、合わせると50.3%と、こちらもほぼ半数となり、ママたちの「もうちょっと改善を期待したい」という本音が垣間見える結果となった。
毎日仕事を頑張る夫に、睡眠時間を削って夜泣きにつきあってもらうことは難しいのかもしれない。しかし、これといった解決策がなく理由もわからない夜泣きに、ママも不安や戸惑いを感じている。ここで夫がいかに寄り添って協力してくれるかどうかは、今後の夫婦関係を左右する大きなポイントといえるかもしれない。お互いを思いやる気持ちが「つらい」夜泣きを楽にしてくれる一番の対処法なのかもしれない。
■「抱っこする」「話しかける」など、パパはママの見よう見まねで夜泣きに協力?
前問で「協力的」「どちらかといえば協力的」と回答した人に、夫がどのような協力をしてくれるか聞いたところ、1位が「抱っこする」(79.7%)、2位が「話しかける」(40.6%)、3位が「添い寝する」(30.9%)、4位が「ミルクを作ってくれる」(22.6%)という結果に。実際に夫が協力してくれる内容は、ママたちが夜泣きの予防策や対処法として実践していることと大きな違いはない。「夫でなければできないこと」「パパでなくてはダメなこと」をしているというよりは、ママのしていることを一緒に、あるいは代わりにしてくれているようだ。
■夫に対するママの本音は、“行動”だけでなく“理解”や“ねぎらい”など心づかいもほしい
では、実際に夫がしている協力と、ママたちが望んでいる協力内容には、ギャップがあるのか。ママたちが「夫にしてほしいと考えていえる協力」について聞いたところ、最も多かったのは、「抱っこする」(71.1%)、次いで「話しかける」(28.9%)、「ミルクを作ってくれる」(28.6%)、「添い寝する」(24.8%)と続き、実際に夫が「協力していること」と同じということがわかった。
しかし自分に代わって同じような「行動」を夫がしてくれることを望む反面、ママたちは、日々の自分たちの頑張りを理解してもらい、気づかいやねぎらいの言葉を掛けてもらいたいとも思っている。
・「特に何もしなくていいので私の努力をわかってほしい」
・「話を聞いてほしい」
・「一緒に起きていてくれるだけでいい」
・「ありがとう、お疲れ様と言ってほしい」 etc…
上記の自由回答からも、「行動」そのものだけでなく、「一緒に子育てしている」「わかってくれている」と実感させてくれるような、あたたかい心づかいを望んでいるママの気持ちがうかがえる。
■夜泣きが原因で、夫と寝室を分ける人は2割弱!状況に応じて臨機応変に対応
次に、夜泣きが原因で夫と寝室を分けることになったか聞いたところ、「はい」が16.5%、「いいえ」が77.7%と、分けていないという回答が多数だった。しかし、自由回答では、「もともと寝室が別だった」という回答が目立ち、「夜泣きをきっかけに」というよりは、産後、赤ちゃんが生まれたのを機に寝室を別にした人が多いことがわかった。寝室を分けた理由では、「仕事に支障が出たら困るから」「睡眠不足にならないように」と、夫の仕事や体調を気づかう声がみられた。中には、「平日は別の部屋で、休日の前の晩は同じ部屋で寝ている」「ふだんは一緒だけど、あまりに夜泣きがひどいときは別にする」など、状況に応じて寝室を変えている人もいるようだ。
■ 終わってみれば楽しい思い出に…今だけと割り切って、とことんつき合う覚悟も必要
最後に、夜泣きの乗り越え方や前向きな考え方、今だから笑えるエピソードについて聞いたところ、「割り切って楽しんでみる」といったポジティブな意見や、「家事はあきらめる」といった、なんでも完璧にやろうとしないといったアドバイスが多く寄せられた。以下は、夜泣きの対処方法についての意見。
★今だけと割り切って、楽しんでいます!
・「泣きやませようと必死になると、余計に泣きやまないもの。開き直ってどーんと構えていると意外とスンナリ寝てくれた気がします」
・「今しかできないことと、逆に楽しむことにした」
・「いつか必ず終わりは来る!と希望を持って、無理にでも心に余裕を」
・「小さい頃にしかない夜泣き。いつかこんな時期もあったなぁと思う日がくることを楽しみにしている」
★家事は後回しにして、赤ちゃんに合わせます!
・「腹をくくって夜泣きにつきあい家事はあきらめる。洗濯物が山積みでも気にしない!」
・「まだ継続中だが、睡眠はお昼寝の時に一緒にして家事は後回しにする」
・「良い意味で諦める。家事などは後回しにして赤ちゃんと同じタイミングで寝起きする」
★夫に協力してもらいます!
・「どうやっても泣きやまない時は、旦那も一緒になってあやしてくれて、夫婦の絆も深まった気がします」
・「旦那が休みの日は、旦那に赤ちゃんと一緒に寝て貰い、自分は別室で寝た」
・「夜中に泣いて起きても、抱っこして安心させるとまた寝てくれます。 自分でダメな時はパパに代わって抱っこしてもらうと、案外寝てくれます」
★こんな方法で夜泣きを乗り越えました!
・「母乳では量が足りなくて夜泣きしてた時期がありました。夜だけミルクにかえると夜泣きがなくなりました」
・「毎日、同じ音楽を自分で歌いながら抱っこする。時には作詞作曲で歌ってあげるのも良いですよ」
・「起きてテレビやDVD などを観る。赤ん坊をあやしつつも自分が楽しめることをする」
・「夜泣きし始めて、ドライブするとチャイルドシートでよく眠ってくれた」
・「抱っこしても泣きやまないので、とりあえず目を覚ませさせるためにたくさんしゃべりかけた!」
夜泣きは一生続くものではない。今、夜泣きに悩まされている人は、終わる日が見えずに不安かもしれないが、「あのころは大変だったな。でもかわいかったな」と懐かしく思い出せる日が、必ず来る。夜泣きは大変だが、ママとなった実感が味わえる瞬間と考え、あまりプレッシャーに思わず、夫や家族に協力してもらいながら、前向きな気持ちで乗り越えてほしい。
今回の調査結果について「ルナルナ ファミリー」の監修医である竹内氏は以下のようにコメントしている。
夜泣きの理由がわからないとありますが、いつもお腹がすいたなどの具体的な理由はありません。特に泣きやまないときは、赤ちゃんの体内時計が混乱していることが多いようです。ですから、早く寝かせて睡眠リズムがきちんとしてくると、夜泣きは少なくなります。そのための工夫として、ユーザーの対処法はどれもいいと思いました。一方、夜が遅いパパに合わせるとリズムがくるい、夜泣きがひどくなることもあります。パパにはまずママの努力を理解してもらいたいですね。
※調査実施時期:2014年12月1日~2015年1月15日
※調査方法および人数:『ルナルナ ファミリー』サイト内にて育児中のユーザー1404名
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150325-00010006-dime-soci