アメリカ政府の「食生活ガイドライン諮問委員会」がことし2月に公表した「コレステロールの摂取制限は必要はない」という報告について、どういうことなのかお伝えしました。
この報告では、動脈硬化や心筋梗塞などを引き起こす血中のコレステロールは、ほとんどが肝臓で作られているものに由来しており、食品から摂取されるコレステロールとの関連性が明確ではないため、これまで1日300ミリグラム以下としていた食品中のコレステロール摂取の目安量を「ガイドライン」に記載しないことを提言したものです。
番組では、専門家を交え、今回の報告が意味することを分かりやすく紹介しました。
■本当に食べていいの?
はい。ふだんの食事では気にせず食べてよいです。ただし、極端に過剰な量を食べてよいわけではないので、注意が必要です。
■なぜ方針が変わったの?
最新の研究で、動脈硬化や心筋梗塞などの生活習慣病と、食事で摂取するコレステロールとの、明確な因果関係が示されないことが分かったからです。
※誤解してはいけないのは、摂取制限が必要ないのは食物中のコレステロールです。健康診断などで調べる血中コレステロールについてはこれまでと変わりません。
■我慢はむだな努力?
そんなことはありません。
制限する必要がないのは、血中の悪玉コレステロールの値が正常値のなかにある人です。
悪玉コレステロール(LDL)値の正常値は、140ミリグラムパーデシリットル未満です。
140ミリグラムパーデシリットル以上の方は、医師に相談することをお勧めします。
※女性は閉経後に血中コレステロールが高くなる場合があるので、年に2回調べることをお勧めします。
番組およびこのページは特定の製品・店舗を推奨するものではありません。
製品・サービスの特性や使用上の制限、契約内容・条件などについては、各自におかれまして、メーカーや販売会社に十分ご確認ください。
NHK「あさイチ」2015年2月26日放送分
http://news.goo.ne.jp/article/asaichi/life/asaichi-20150226-a-002.html