企業挙げて認知症患者とその家族を支えようと、沖縄第一交通(稲益強社長)は17日、6営業所500人の全タクシー乗務員を対象に「認知症サポーター」養成講座の受講を始めた。那覇市の那覇第一交通で同日、第1回講座が開かれ約50人が参加した。今後随時開催し、年内には全乗務員がサポーターになる計画だ。
県高齢者福祉介護課によると、タクシー会社が全乗務員を対象にサポーター養成に取り組むのは初めて。「24時間365日県内各地を巡るタクシー乗務員の皆さんが、正しい知識で見守っていただく効果は大きい」と強調した。
那覇市協働大使でキャラバンメイトの福里ひろみさんが講師を務め「当事者への対応は驚かせない、急がせない、自尊心を傷つけないという三つの『ない』が基本姿勢」と説明した。タクシー乗務員が認知症の人を交番や警察署に送り届け、保護につながった事例なども紹介した。
受講した比嘉恵美子さん(56)は「どうすればいいか分からずに困ることもあったので勉強になった。今後の対応に生かし見守りに努めたい」と語った。
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