<川崎中1殺害>LINE大人の四角 上村さんSOS届かず
川崎市川崎区の多摩川河川敷で同区の中学1年、上村(うえむら)遼太さん(13)が刺殺体で見つかった事件。殺人容疑で逮捕された3人のうちリーダー格の少年(18)とのトラブルや友人への相談など、あらゆる場面に登場するのがスマートフォンの無料通信アプリ「LINE(ライン)」だ。電子メールに代わり、中高生らの重要な伝達手段となっているラインは登録された友人しか閲覧することができない。保護者ら周囲の大人たちは、そのやりとりに込められた子どもたちの感情をどうくみ取ればいいのか。【斎川瞳】
◇識者「相談される環境を整えて」
昨年夏のことだ。同級生らは上村さんの異変をライン上から感じ取った。アカウントを何度も変更し、連絡が取りにくくなった。特定のメンバーと同時にメッセージをやりとりできる機能の「グループ」では、同級生への書き込みが消えた。「交友関係が変わったのかな」と不思議に感じたという。
不登校となった1月8日以降、上村さんと友人のやりとりはラインが中心に。上村さんはライン上にリーダー格の少年を含まないグループを作り、少年に内緒で他のメンバーとやりとりをしていたといい、怒りを買ったとされる。「先輩に殴られた」「仲間から抜けたい」。親しい友人には打ち明けていたが、SOSはラインの中にとどまった。
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「ラインをやり始めて友達が信じられなくなった」。東京都内の私立中3年の男子生徒(14)のラインには塾や学校の友達など約30のグループが存在する。中2の冬、友人の一人とけんかをしたら、翌日にはグループから自分だけ消されていた。また、日ごろ仲の良い5人組の中で4人だけのグループがあることを知った時もショックだった。
ラインでメッセージを確認すると、相手には「既読」と通知される。既読後に返信をしないと「既読無視」「既読スルー」をしたと言われ、けんかやいじめにつながる。川崎市の市立中3年の男子生徒(14)は「昔は夜中でも必死で返信していたけど、今はあえて朝までメッセージを見ない『未読無視』をしている」という。
こうしたラインを取り巻く世界に、大人の目は届いていない。中2の娘を持つ母親(44)は「夕食時もいつもスマホでラインをしている。注意しても『返信しないとやばいから』と言ってスマホを離さない」。どんなやりとりをしているのかは知らない。
昨年3月。大阪市旭区は高校生が約200人の大人に向けてラインの使い方などを教える「LINE白熱教室」を開催した。グループ機能やスタンプなどの基礎知識のほか、ラインにまつわるトラブルなども紹介。今年は中学生も交えた教室を予定している。区の担当者は「一番詳しいのは子どもたち。大人が一方的に使用を制限するのではなく、子ども自身に紹介してもらい、使い方を考えてもらうことが重要だ」と話す。
子どものスマホ利用に詳しい千葉大の藤川大祐教授(教育方法学)は「ラインが中高生らのインフラになっている一方で、大人が追いついていないのは確かだ。ただ、思春期の子どもは元々、問題を抱えても大人には相談したがらない。大事なのは大人がラインの世界でのことを相談してもらえる環境を日ごろから整えることだ」と指摘する。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150303-00000036-mai-soci
スマートフォンでのラインで子どもたちの問題に大人が対応できていないのは手軽で便利な物には落とし穴があることをラインが可能になった時点で何か問題が起きることは予測はできていたと思う。 早急に学校などで現実にあった事例などをもとにしたライン道徳や、大人が規制できないのならば政府が規制してもらいたい。例えば携帯を所持できるのは18才になってから。とか。塾に通う人だって昔だって携帯がなくても公衆電話で対応できていたと思う。 公衆電話の復活を!
携帯のなかった子ども時代
2015年3月7日 2:45 PM