障害者の就労を支援する多機能事業所ステップ(富山市稲代・大沢野、塚原久永所長)は3月から、同市粟巣野(大山)の立山山麓あわすのスキー場でベルトコンベヤー式登坂装置「サンキッド」の運営を担う。にぎわうゲレンデで働き、利用者に社会との関わりを増やしてもらう。
同事業所では、精神、身体障害のある利用者が大沢野地域の福祉施設を清掃し、自立を目指している。夏場は地元の猿倉山森林公園で美化に取り組んでいたが、冬場にも活躍の場を求めていた。社会参加を促すとともに、工賃アップも狙う。
同スキー場を運営するNPO法人あわすの(平井建夫理事長)が、障害者に働く場を提供しようと初めて受け入れを決めた。
サンキッドの運営を担うのは、利用者の佐野貴也さん(28)、朝日秀さん(42)、牧野清治さん(64)の3人。同事業所の支援員、荒瀬大和さん(22)が付き添ってサポートする。サンキッドは電動で全長約50メートル。ゲレンデの一角にある緩やかな斜面に設けられ、家族連れらがそりなどを楽しむ際に使われている。
3人は、サンキッドの操作のほか、乗降する場所の除雪、案内看板の設置や片付けなどに従事する。2月16日からスキー場スタッフに教わるなど研修に励んでいる。3月1~22日の平日午前10時から午後2時まで担当する予定。
朝日さんは「子どもたちに楽しんでもらえるよう安全第一で頑張りたい」と話した。塚原所長は「自然や利用客の笑顔に触れ、社会に役立っていることを実感してほしい」と期待している。
北日本新聞社
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