日本で女性のガンといえば、乳ガンと子宮ガンが有名。一番多いのは乳ガンで、特に近年20~40代の若い世代の発症が増えています。
子宮ガンには「子宮体ガン」と「子宮頸ガン」があり、後者も20~30代で発症が急増していることが今問題になっています。
ところが米CBSNEWSが2月4日にWEB配信したニュースによると、アメリカでは女性のガンによる死亡率は、なんと乳ガンを抜いて、肺ガンが一位となっているようです。では、詳しい内容をみていきましょう。
世界的に女性のガン死、1位は肺ガン。罹患率が高い国は●●【前編】
◆世界的にガン死原因のトップは、肺ガン!
このレポートは『ACancerJournalforClinician』というガン専門誌に発表されたもので、アメリカガン協会(AmericanCancerSociety)がInternationalAgencyforResearchonCancerと共同で、世界184カ国のデータを集めた調査(2012年)に基づいています。
それによれば、この年、世界中で新たにガンを発症した人は1410万人、死亡者は820万人と推定。肺ガンはガンによる死亡の中でも65%を占めるのですが、発展途上国では57パーセントと明らかな差があります。
◆タイの煙草には、真っ黒になった肺の写真が掲載
従来、肺ガンは男性の大きな死亡原因とみられていましたが、今回の調査では先進国の女性の死亡率が増えています。女性の肺ガン罹患率が高いのは、北米、北および西ヨーロッパ、オーストラリア/ニュージーランド、東アジアとなっています。男性はヨーロッパ、東アジア、北アメリカの順です。
東アジアの男性は、総じて喫煙率が高いため、煙草のパッケージには過度の喫煙を戒めるメッセージがあります。日本では「健康のため吸いすぎに注意しましょう」とマイルドですが、タイの煙草には、喫煙で真っ黒になった肺の写真が載っていたりして、ドキっとします。中国など東アジアの女性の場合、石炭ストーブやアスベストなど、環境的な要因による肺ガンも少なくないのです。
◆アメリカ女性の喫煙率が上昇中
アメリカでは肥満や常習的な喫煙は「自分をコントロールできない証拠」として、出世の妨げにもなるため、多くのアメリカ人は健康フリークになります。
そのため男性の喫煙率は下がる一方なのに、女性の喫煙率は上がっているのは、仕事のストレスから煙草を吸う人が増えているということなのでしょうか。
もうひとつ指摘されているのが、喫煙年齢の低年齢化です。日本ではタスポの導入などで未成年の喫煙を抑止していますが、アメリカでは18歳から吸える州が多いのです。飲酒は21歳からという州が多いため、未成年者が煙草を試してみたくなるのかもしれません。
Mocosuku編集部
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